日本の領土をめぐる情勢

第67回国連総会一般討論における楊潔チ中華人民共和国外相のステートメントに対する答弁権行使による兒玉和夫大使のステートメント

平成24年9月27日

英語版 (English)

 9月27日夜(現地時間),楊潔チ中華人民共和国外交部長は一般討論演説の中で尖閣諸島について,中国独自の主張を展開。これに対し日本政府は答弁権を行使し,我が国の基本的立場を述べ,中国の独自の主張は根拠がないことを指摘。

日本側発言概要(兒玉次席大使)

  • 野田総理は,一般討論演説において国際社会の諸問題は「力」ではなく「理性」で解決すべきである旨強調した。また,世界の平和と安定,そして繁栄の基礎となる「法の支配」の重要性を繰り返し指摘し,自らの主義主張を一方的な力や威嚇を用いて実現しようとする試みは国連憲章の基本的精神に合致しない旨述べた。
  • 尖閣諸島が我が国の固有の領土であることは,歴史的にも国際法上も疑いがなく,現に我が国はこれを有効に支配している。中国独自の主張はあらゆる意味において根拠がない。尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。
  • 日本が尖閣諸島を沖縄県に編入することを決定したのは1895年1月の閣議においてであり,また,日本が台湾及びその付属島嶼を譲り受けたのは1895年4月に調印された日清講和条約(下関条約)によるもの。したがって,日清戦争の前後に編入したことをもって尖閣諸島は日清戦争の過程で掠め取ったものといったような主張は成り立たない。いずれにしても,日本は1885年以降再三にわたり現地調査を行い,清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重に確認した上で編入した。
  • 日本は,サンフランシスコ平和条約第2条(b)により,日本が日清戦争によって中国から割譲を受けた台湾及び澎湖諸島の領有権を放棄したが,尖閣諸島がここに言う「台湾及び澎湖諸島」に含まれないことは,尖閣諸島については,サンフランシスコ平和条約第3条に基づき,南西諸島の一部として米国が施政権を現実に行使してきたこと,及び昭和47年(1972年)の沖縄返還により日本が施政権の返還を受けた区域に同諸島が明示的に含まれていることからも明らかである。
  • また,日本の領土たる尖閣諸島の領有権について,中国政府が独自の主張を始めたのは,1970年代以降である。それ以前には,サンフランシスコ平和条約第3条に基づいて米国の施政権下に置かれた地域に尖閣諸島が含まれている事実に対しても,何ら異議を唱えていない。
  • 他方,二国間の見解の相違を安易に過去の戦争に起因するものとする姿勢は,物事の本質から目をそらすものであり,説得力をもつものではなく,また非生産的である。
このページのトップへ戻る
日本の領土をめぐる情勢へ戻る