御列席の皆様,ただいま御紹介にあずかりました外務大臣政務官の加藤敏幸でございます。
(冒頭)
本日は,多数の方々にご出席頂き,ありがとうございます。主催者を代表し,ご来賓およびフォーラム開催にご協力下さった皆様に御礼申し上げます。また,在京アフリカ外交団からも多くの大使方のご出席をいただき,感謝いたします。
私は,9月に外務大臣政務官に就任し,アフリカを担当することになりました。今後,アフリカ担当の政務官として,力強いアフリカ外交を推進していく考えです。
(アフリカの可能性)
アフリカは,めざましい経済成長を遂げ,『希望と機会の大陸』として国際社会の注目を集めています。欧米各国や中国,インド等の新興国は新しい市場としてのアフリカに着目し,経済関係を強化しつつあります。実際,2006年以降,サブサハラ・アフリカ諸国に対する海外直接投資の総額は援助額を上回っています。
我が国においては,東日本大震災により経済活動にも大きな影響が出ましたが,日本企業のアフリカに対する関心は引き続き高く,今やアフリカと我が国は,貿易・投資を通じて双方に機会と利益をもたらす「経済的パートナー」へと変貌しつつあると言えるでしょう。
(対アフリカ外交の三本柱)
我が国は,対アフリカ外交3本柱として,「平和と安定への貢献」「グローバルな課題への対応」とならび「開発支援と貿易投資の拡大」を掲げています。これは,アフリカとの経済的繋がりの強化が我が国とアフリカの双方にとってますます重要であるからです。
(TICADプロセス)
我が国は,アフリカ開発会議(TICAD)プロセスを軸としてアフリカの開発支援と貿易・投資の拡大を進めてきました。2008年に横浜で開催された第4回TICAD首脳会議において,我が国は,2012年までの対アフリカ民間投資の倍増支援を表明しました。これを受け,これまでアフリカへの官民合同ミッションの派遣,アンゴラとの間の投資協定交渉等に取り組んできております。今月前半には,民間企業の参加を得て,南北スーダン,ケニアの三カ国に官民合同ミッションが赴き,三カ国の政府要人や投資・貿易関係者とのセミナー,意見交換を行ったところです。
先般,国連総会において,野田総理より,第5回TICAD首脳会議を2013年に日本で開催することを発表いたしました。我が国としては,第4回会議の公約の一つである民間投資倍増支援を進め,第5回につなげていくためにも,対アフリカ貿易・投資の促進に積極的に取り組んで参ります。
(フォーラムの意義)
本日のフォーラムは,このような取組の一環として,アフリカ諸国に対する日本国内の経済的関心を喚起し,対アフリカ貿易・投資を拡大することを目的としています。ナイジェリア及びモザンビークにて投資促進を担当されているエブエツェ局長とアルベス副所長に来日いただき,アフリカの投資環境についてお話しいただきます。また,アフリカとの経済関係に詳しい本間徹(ほんまとおる)JICA専門員,平野克己(ひらのかつみ)JETRO地域研究センター長,水野達男(みずのたつお)住友化学ベクターコントロール事業部長から,アフリカの成長性や日本側のニーズ等に関してご議論いただきます。また,シンポジウム終了後にはレセプションを開催いたしますので,ご出席の皆様には,パネリストの方々,在京アフリカ外交団の皆様との交流・情報交換の場としてご活用いただければ幸いです。
(結語)
本日のフォーラムで有意義な意見交換が行われ,我が国とアフリカ諸国の間の貿易・投資が一層促進されることを期待し,私からの挨拶といたします。
ご静聴ありがとうございました。