(英語版はこちら)
(冒頭)
本日、各国の閣僚を含む60以上の国、国際機関の長、NGO代表等、多くの方々の参加を得て本会合を開催することができ、大変光栄。REDD+パートナーシップの参加国は現在69か国に拡大しており、国際社会の幅広い参加が達成されていることを歓迎。共同議長として、この野心的なプロセスを主導する上で、各国及びステークホルダーから協力・支援があったことに改めて感謝。また、もう一方の共同議長であるアバル外務貿易移民大臣の尽力にも敬意を表したい。
(気候変動における国際交渉全般)
COP16まであと一か月。全ての主要排出国が参加する公平かつ実効的な国際枠組みの構築に向け、カンクンではバランスのとれた形で具体的成果を得る必要がある。各国が切迫感を持って今後の交渉に取り組んでいくべき。森林保全はその中で重要な柱の一つであり、交渉を進める上で、このREDD+パートナーシップの果たすべき役割は大きい。
(REDD+パートナーシップの意義)
REDD+は最も効果的・効率的な気候変動緩和策の一つであり、迅速に取組を進めるべき分野。持続可能な開発、生物多様性の保全、伝統的生活を営む先住民の権利保護にも配慮しつつ、途上国における環境整備のため、きめ細かな支援を行っていくべき。
また、巨額の資金需要に対応するには、投資や民間セクターの参入を促進するような制度設計が重要。技術が果たす役割も重要。森林モニタリングのための衛星画像の活用等、必要な技術の習得・普及にも今後焦点を当てるべき。
本パートナーシップは、情報・知見の共有や、経験・模範例から互いに学習することを目的とした問題解決型の枠組み。また、資金規模の拡大、効率的な資金供与も主要な目的である。現在、REDD+の分野では合計40億ドルの短期支援が表明されており、我が国は3年間で5億ドルの支援を表明、既に約2億ドルの二国間支援の実施を決定した。これに加え、REDD+パートナーシップの運営に対する拠出も前向きに検討している。各国の更なる支援を期待。
(本会合の目的)
午前セッションで、5月のパートナーシップ設立以来の本年の活動状況をレビューする。また、午後セッションでは、パートナーシップの取組を一層強化するため、2011年、2012年の作業計画の大枠についても合意し、カンクンで完成させたい。これにより、カンクンでのCOP16に向けて国際交渉に弾みが付くことを期待。野心的な取組が進んでいることを、国際社会に示したい。活発な議論を期待。