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1.弔意の表明等
ハイチ政府及び国民に対し、また、国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)の要員を含む多数の国連職員及びそのご家族に対し、日本政府を代表してお見舞い申し上げる。地震により被災された方々が一刻も早く元の生活に復帰できるよう祈念する。さらに、今次会合を主催する潘国連事務総長及び開催国としての加連邦政府のイニシアティブを歓迎。
2.ハイチの情勢評価
ハイチは、これまでの治安回復への取組が功を奏し、国家再建に向かって政府と国民が取り組み始めていた。こうした中、地震により多くの犠牲者が発生する悲劇が発生し、多くの国民が不安な日々を送ることになり大変残念。ハイチの情勢安定化のためにも、我が国を含めた国際社会が、国連を調整役として協調しつつ迅速な支援を行っていくことが重要。
3.我が国の対ハイチ支援
我が国は、対ハイチ支援として、国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)に自衛隊施設部隊を派遣する用意があり、本日その旨国連事務局に通報した。また、約7,000万ドルの支援を行う用意がある。
(1)当面の震災支援
まず、我が国は、ハイチにおける地震被災者に対する人道的観点及び我が国と同国との友好関係に鑑み、現在被災地において4つの支援を実施中である。
第一に、国際機関を通じた総額500万ドルの協力、
第二に、約30万ドル相当の緊急援助物資の供与、
第三に、国際緊急援助隊医療チーム及び自衛隊部隊によるポルトープランス市郊外レオガン市での医療活動、
そして第四に、NGOによる活動を支援するための約100万ドルを上限とする政府資金。
我が国は、更に追加支援として、2000万ドルを上限とする緊急無償資金協力を行うことをこの場で表明したい。これは、食料・給水・医療・衛生等の分野において支援を実施するもの。
(2)対ハイチ復興支援
今回のハイチの地震被害については、大規模な地震被害を経験した国として、耐震技術、耐震建築等我が国の知見を活かした復興のための支援を行っていく所存。
我が国は、人間の安全保障の考え方を推進。この視点に立った支援こそが、今まさにハイチに求められており、我が国は、従来ハイチの国造りに寄与すべく、食料や医療などハイチ国民の生活の基礎となる分野に重点的に支援を行ってきた。
復興フェーズにおける支援ニーズに応じ、我が国として先ほど申し上げた約7,000万ドルのうち約4,500万ドル相当の支援をする用意がある。この観点から、ハイチの復興支援ニーズアセスメントのため、国際機関等が予定しているニーズ調査ミッションへ参加することを表明する。このミッションには、我が国の防災・医療等の分野における経験と技術を活かすことを念頭において参加したい。
最後に、不安定な環境下にあるハイチ国民に対し、国際社会が手を差し伸べ、復興への希望を与えることが今まさに求められているが、我が国はハイチの友人として、政府は元より民間レベルの支援も行われており、今後とも我が国の経験を活かしつつ、更には安保理理事国として、ハイチに対し出来る限りの支援を行っていく。