於:根室
本日は、鳩山総理、岡田外務大臣が東京の全国大会に出席されております関係で、「2010北方領土の日根室管内住民大会」の開催に当たり、政府を代表して私から一言御挨拶申し上げます。
長谷川俊輔北隣協会長を始め、本日御集まりいただいている一市四町の皆さんからは、長年にわたり北方領土問題の解決に向け御支援と御協力いただき、深く感謝申し上げます。また、仲野代議士、代理出席ではありますが鈴木外務委員長及び伊東代議士、そして、本日御出席の多くの来賓の方々に敬意を表します。
昨年12月に都内で行われた「返還要求行進アピール」には私も参加し、共に行進させていただきました。本日は北方領土返還運動原点の地である根室を訪問し、地元の皆さんに直接お目にかかり、決意を新たにする思いでまいりました。
昨年の鳩山政権発足後わずか5ヶ月の間に、ロシアとの間では2度の首脳会談及び外相会談を行い、政府はこの問題の解決に向けてロシア側に強く働きかけてまいりました。昨年末には岡田外務大臣がロシアを訪問し、外相会談が行われました。そこで岡田大臣からラヴロフ外相に対し、鳩山政権としてロシアとの間で政治と経済を車の両輪のように前進させたいと考えているものの、北方領土の帰属の問題について目に見える進展がないことが問題であることを指摘し、今後首脳レベルで具体的な前進が図れるよう努力していくことが確認されました。その場で、岡田大臣からは、帰属の問題に関して56年宣言では最終的な解決にはなり得ない旨述べ、ロシア側の積極的な対応を求めました。厳しい外相会談のやりとりであったと聞いていますが、首脳会談、外相会談を精力的に行い、この問題を何とか前進させたいと思います。私も外務副大臣として、微力ではありますが、北方領土問題の最終的解決に向けて進展が得られるよう強い意思をもってロシアとの交渉を進める所存です。
先週、欧州各国に駐在する日本の大使が帰国し鳩山総理に面会しましたが、総理は駐ロシア大使を呼んで北方領土問題解決への決意表明をされました。私は、総理の北方領土問題にかける思いがことのほか強いことを改めて感じました。
政府がロシアとの平和条約交渉を進めていく上では、国民の皆さんの御支援、御協力が欠かせません。皆さんにおかれましては、四島交流を通じた四島在住ロシア人との相互理解の促進、市立根室病院や町立中標津病院への四島からの患者受入れなど、様々な形で北方領土問題の解決に向けた環境整備に御協力いただき、深く感謝申し上げます。
64年間、皆様には御苦労をかけ、元島民の皆さんにはつらい思いを強いてきております。だからこそ、この新政権で北方領土問題の解決に力を尽くしていきたいと考えています。最後に、北方領土返還の実現に向け引き続き力強い御支援と御協力を賜りますよう改めてお願い申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。