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潘基文国連事務総長・増資会合議長、リチャード・マニング増資会合副議長、ミシェル・カザチュキン世界基金事務局長、
皆様、
本日は皆様とともに世界基金第3次増資会合に出席でき光栄です。
2週間前、MDGs国連首脳会合において、各国首脳、国際機関や市民社会は2015年のMDGs達成に向けたコミットメントを新たにしました。この会合において、菅総理は、国際社会への我が国の「約束」として、特に遅れている保健分野において2011年からの5年間に50億ドルの支援を行うことを発表しました。そして,母子保健分野における支援のあるべき姿を国際社会に示すべく、支援モデル"EMBRACE"(Ensure Mothers and Babies Regular Access to Care)を提案しました。
また、三大感染症対策については,同会合で菅総理が約束したとおり、私はここに、日本政府は世界基金に対して2011年以降当面最大8億ドルの拠出を行うことを表明いたします。
世界基金はこれまでに570万人の命を救うという輝かしい成果を挙げるなど、三大感染症対策の分野に於いて大変崇高な役割を果たしており、日本政府として改めて敬意を表します。日本は、その生みの親の一人として、また主要なドナーとして、人々に必要な支援を届け,人間の安全保障を実現するため、世界基金を通じた取組を更に強化していきます。我が国は、保健政策の下、我が国の二国間支援と,世界基金やその他の国際機関による支援との補完性を高め、相乗効果を上げることを目指します。
世界基金の重要性は今日誰もが認めるところですが、世界が未曾有の経済不況にあえぐ中、世界基金の資金はこれまで以上に効率的かつ効果的に利用されなければならず,三大感染症対策を通じて母子保健にも貢献し、より長期的には保健サービスの提供の定着を図るものでなくてはなりません。我が国は、そのために、他のドナーや途上国、国際機関、市民社会と協力し、世界基金のメカニズムを改善するべく積極的に取り組んでいきます。
また、我が国は、目覚しい経済発展を遂げ開発課題に積極的に取り組む国や既に世界基金の恩恵を受けてきた新興国がドナーとして積極的に世界基金へ関与することを期待しています。
最後に、ドナー、途上国、市民社会、民間セクターのパートナーシップの下、世界基金の活動が更なる発展を遂げることを祈念し、私の挨拶といたします。ありがとうございました。