
西村外務大臣政務官演説
国際組織犯罪・国際テロ対策推進本部第15回会合
西村政務官発言
平成21年6月4日(木曜日) 17時00分~17時30分
於:官邸
国際組織犯罪及び国際テロの現状と対策について
- 我が国を含む国際社会にとってテロの脅威は依然として深刻です。例えば、昨日発表されたオバマ政権に対するビン・ラーディンのメッセージにみられるように、アル・カーイダは反欧米感情をあおり続けています。また、アフガニスタン、パキスタンにおける爆弾テロをはじめ、イエメン・マグレブ諸国など世界各地でアル・カーイダの思想・手法の影響を受けた過激派組織によるものと思われるテロが発生しています。
- 一方、ジェマ・イスラミーヤ幹部のマス・スラマット・カスタリがマレーシアで再逮捕され、ドイツ等の欧米においてもテロ被疑者の逮捕が行われるなど、国際社会によるテロ撲滅のための取組は、アル・カーイダ等のテロリストに対し、幹部の拘束・殺害など相当の打撃を与えています。
- アフガニスタン・パキスタンについては、両国の国境地域への国際社会の関心が高まる中、我が国はこの地域を一体のものとして捉え、アフガニスタンに対する人道復興支援への積極的な取組に加え、本年4月、経済問題・テロ対策等の困難な課題に取り組むパキスタン政府を支援するとの目的から、パキスタン・フレンズ関係会合及びパキスタン支援国会合を開催しました。
- このほかにも我が国は、アジアを中心に、国境管理や港湾・海上保安、法執行能力の強化等についてテロ対策等治安無償の枠組み等による途上国の協力を進めており、本年3月には、マレーシアへ総計約10億円規模のテロ対処能力向上支援の実施を決定しました。
- 外務省としては、テロ対策を我が国及び国民の安全確保に直接関わる問題と認識した上で、今後ともODAを活用し国際社会と連携しながら、国際テロ対策に取り組んでいく考えです。