
御法川外務大臣政務官演説
スペイン政府・国連主催「食料安全保障に関するハイレベル会合」
御法川政務官スピーチ骨子
平成21年1月27日
於:マドリッド
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【冒頭】
- 今次会合を主催したサパテロ首相及びスペイン政府に感謝。バン国連事務総長のリーダーシップを賞賛。
- 食料安全保障は依然として最重要の世界的課題の一つ。国際社会の一致した対応が不可欠。
【農業及び食料安全保障に関するグローバル・パートナーシップ(GPAFS)】
- 北海道洞爺湖サミットにおいてG8首脳は、農業及び食料安全保障に関するグローバル・パートナーシップ(GPAFS)の構築に向け、国際社会と協力していくことを約束。これを受け、G8専門家グループは、昨年の我が国議長期において、GPAFSのあり方に関する提案を発表。右提案はGPAFS立ち上げに向けたプロセスの進展に貢献したと信じる。
- GPAFSについて現在必要なのは、その実現に向けた段取りに関する明確なビジョン。幅広い協議プロセスを開始し、そのためのコンタクト・グループを結成すべき。この関連で、スペイン政府の提案を支持。全ての関係者が協議プロセスに参加・貢献し、GPAFSを真に包含的なパートナーシップとするよう呼びかける。
- GPAFSには付加価値が必要。日本としてGPAFSに期待することは、(1)世界全体の農業生産・投資の増加に資する機能的な枠組みであること、(2)食料問題に対する国際的知見を結集し、政治的関心を持続させる上で有効な枠組みであること、(3)飢餓に苦しむ国々の現場に着実な変化をもたらし、関係者間の調整を促進する結果志向的枠組みであること。我が国が推進している「アフリカ稲作振興のための共同体」(CARD)はGPAFSの理想が具体的に芽吹いたもの。
- 日本は国連事務総長主宰「世界食料安全保障に関するハイレベル・タスク・フォース」(HLTF)の取組を支持し、特にナバロHLTF調整官のリーダーシップを評価。HLTF事務局は強化されるべき。
【日本の支援策】
- 日本は、昨年1年間で総額15億ドルを超える食料・農業関連支援を実施・表明し、このうち短期的支援の過半を既に実施。また、アフリカとアフガニスタンの食料危機に対応する経費として計約360百万ドルを計上した2008年度補正予算案が1時間前に承認されたところ。
- 今後とも、世界第一位の農業支援国、世界最大の食料純輸入国として責任を果たしていく。全てのパートナーに新たなグローバル・プラットフォームへの参加を呼びかける。