平成21年4月22日
日本政府を代表いたしまして、この場におられるASEAN諸国及び東ティモールの青少年の皆様並びにご来賓の皆様にご挨拶を申し上げます。
ASEAN諸国及び東ティモールからいらした青少年の皆さん!日本での体験はいかがでしたでしょうか。今回皆さんがグループに分かれて、北は北海道から南は沖縄まで訪問されたと伺っています。私の地元である宮城県を訪問されたグループもいると伺い、大変嬉しく思います。
皆さんの中には、初めて日本にいらした方もおられると思います。私は、今回の訪日が皆さんにとって、意義深い、思い出深い訪日になればと願っています。
日本政府は、東アジア地域の青少年を訪日招へいすることを通じて、日本の青少年との相互理解を深め、東アジアとしての連帯意識を深めたいと考えており、2007年より21世紀東アジア青少年大交流計画を進めています。
そして今回の訪問は、日本の友人との交流だけでなく、皆さんがお互いの国の垣根を越えて互いに交流し、東アジアの一員という連帯意識を持っていただくことを目的としております。
今回、日本の友人とだけでなく、ASEAN各国及び東ティモールの友人と一緒に日本で過ごした10日間でどんなことに気づかれたでしょうか?皆さんの間でも生活習慣や文化の違いなどがあることに驚くと同時に、共通するところがあることを発見されたのではないでしょうか。
東アジアは、ASEANを中心として、共同体を形成しようという、大きな変化の中にあります。皆さんがそれぞれの社会の中心として活躍されるころには、東アジアの域内の壁はますます低くなり、国籍も、言語も、文化の違いも超えて、ともに生きていくことが全く珍しくない、そのような時代が来ていると信じております。そのような時代は、東アジアの人々が心と心でつながり、協力し合って作り出していくものです。私は皆様が、心と心でつながり未来のアジアを作っていく原動力となるときに、今回の訪問で学んだこと、育んだ友情がきっと役立つであろうと信じています。
日本は、良き友人としてそうした皆さんの努力を積極的に支援し、豊かで安定し開かれたアジアをともに作っていきたいと考えています。
皆さんは明日帰国されるわけですが、帰国された後も、今回の訪日で感じたことを皆さんの友人に語ってください。また、今回知り合った、他の国の友人、日本の友人と是非今後も連絡を取り合ってください。
皆さん一人一人が東アジアの連携を深める架け橋となってくれることを心から期待します。
最後に、本日ご参集いただいた、東南アジア諸国と関係の深い皆様を始め、今回の事業実施にご尽力いただきました関係者の皆様に深く御礼申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。