平成21年4月8日
アジアは世界で最も大きな潜在力を有しており、世界の「開かれた成長センター」として、現下の世界経済・金融危機をいち早く克服し、世界経済の発展に貢献することが期待されています。
具体的に、アジアの成長力について、3つの例を申し上げますと、
(1)第1に、人口については、台頭する中国、インドを始めとする東アジア首脳会議の参加国だけで約32億人、世界全体の約半分を占めています。
(2)次に、経済成長率ですが、近年、アジア各国が欧米諸国を大幅に上回る経済成長を遂げていることは皆様御存知のとおりです。
(3)一方、1人当たりGDPについては、東アジアの平均は約1900ドルであり、世界平均の約8200ドルと比較しても、依然として低い水準にあり、大きな「成長の余力と可能性」が存在します。今後、アジアでは中間層の増加により、地域全体の購買力が飛躍的に向上することが期待されます。
(1)第一に、金融危機の影響に対し、各国と協力して的確に対応すること。
(2)第二に、アジア自身の成長力強化と内需拡大のための取組を推進していくこと。
(3)第三に、持続的な経済成長の実現のために、アジアの成長のボトルネックを軽減、解消していくことです。
具体的内容は現在、経産省や財務省と協力し政府一丸となって準備中ですが、アジアの成長力強化のためには、公的資金のみならず民間の技術・資金を動員することが不可欠です。
100年に一度といわれる経済・金融危機を克服するためには、各国政府間の協力とともに、政府と民間の協力も不可欠です。本日はこの後、意見交換の場があると伺っていますが、皆様方のご意見を拝聴し、参考にさせていただきたいと思います。
私からは以上です。