平成19年12月17日
ご臨席の皆様、
まず始めに、今回の会議を主催されたサルコジ・フランス大統領及びフランス政府の努力に感謝申し上げます。
我が国は、アナポリス会議において、7年振りにイスラエルとパレスチナの間で和平条約締結に向けた交渉を再開することが合意されたことを歓迎するとともに、双方が粘り強く交渉し、2008年末までに合意に達することを強く期待します。我が国としても、当事者の和平努力を可能な限り支援して参ります。
我が国はこれまで、パレスチナの国家樹立に向け、人道支援、国造り・改革支援、信頼醸成及びパレスチナの経済自立化の支援に取り組んでまいりました。また、我が国は現在、「平和と繁栄の回廊」構想を推進しており、農産業団地の建設と農産品のヨルダンを経由しての輸出促進を図り、パレスチナ人の雇用を創出し、繁栄に向けた将来への希望を与えるとともに、関係者間の信頼醸成を図っていきたいと考えています。
我が国は、パレスチナの国造りの努力を高く評価し、パレスチナ国家樹立のために、当面1.5億ドルの支援を実施していくことを表明致します。この支援は、「パレスチナ改革・開発計画」への支援、「平和と繁栄の回廊」構想の具体化への支援及び人道支援を中心に実施して参ります。本日プレッジされた支援は、可能な限り早く具体的に拠出される必要があります。我が国は、今述べた当面1.5億ドルの一環として、公立医療機関等に対する1000万ドルの緊急人道支援の実施を決定したところです。
また、パレスチナ国家樹立のためには、国家の基礎である人材育成が重要です。我が国は93年以降、草の根レベルでも、延べ100校以上の学校の建設や修復、職業訓練等を支援してきました。今後もこのような支援を積極的に実施してまいります。
我が国としては、両当事者の和平努力を支援し、和平プロセスの進展に向け、国際社会と緊密に協力しつつ積極的な役割を果たして行く考えです。
ご静聴ありがとうございました。