平成18年4月4日
於:東京
日本アセアンセンター改革の為の賢人会議にご出席者の皆様、そして、ご臨席の皆様、本日はお忙しい中、お運びいただきましたことを、心より歓迎申し上げます。
日本アセアンセンターは1981年に設立されて以来、今日に至るまで、貿易、投資及び観光の分野で日本とASEAN関係の増進に大きな役割を果たして参りました。日本アセアンセンターの果たしてきた役割の重要性は、日本、アセアンの双方において広く認識されているところと認識しております。
また、日本アセアンセンターの設立以来の25年間、日本とASEAN諸国は、協力して地域の平和と繁栄に貢献し、地域の共通の課題に強固なパートナーシップを築いて参りました。このことは、昨年12月に開催された第9回日ASEAN首脳会議でも確認されたところです。
一方で、冷戦後の国際社会の変化の中で、新たな時代の多様なニーズにより効果的に日本アセアンセンターが対応できるよう、センターの改革も急務となっています。
センター改革の為の賢人会議は、こういった問題意識下で発足し、活発な活動を行っていると承知して居ります。改革の議論を行う為に、各国政府より推薦頂いた賢人の方々は、いずれも日本とASEAN関係について豊富な知識と経験を有しておられる方々で大変心強い限りです。既に昨年の5月に東京で第一回会合、続いて10月にインドネシアのバリにおいて第二回会合を実施し、その内容については各国の首脳レベルまで報告されました。これまでの議論を十分に活かし、賢人会議の成果物として、示唆に富んだ「報告と提言」が取り纏められることを期待します。
今後の課題は、賢人会議による「報告と提言」をいかに実質的な行動に移すかということです。その過程では、センター改革に向けた我々の政治的な意思が試されることになるでしょう。私は、日本アセアンセンターの改革が迅速に実施されることを確信しております。
結びに、日本アセアンセンターが、日本とASEANの協力により、地域の平和と安定に一層貢献することと、本日ご臨席の皆様のご健勝を祈念致しまして、私の挨拶とさせていただきます。