演説

伊藤外務大臣政務官演説

ングバネ在京南ア大使主催マサンゴ・ムプマランガ州教育大臣歓迎レセプションにおける伊藤政務官スピーチ(仮訳)

平成18年2月24日

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(写真)伊藤政務官スピーチ   (写真)伊藤政務官

ングバネ大使閣下、
マサンゴ・ムプマランガ州教育大臣、ご同行の皆様、
賓客の皆様、
ご列席の皆様、

今晩は。

 アフリカの問題を所掌する外務大臣政務官として、今晩皆様方と共にこのレセプションに出席できますことは、大変光栄なことでございます。

 先ず、私は、南アフリカと日本の二国間関係が素晴らしいものであることを大変喜ばしく思っております。我々の関係は近年の活発な人的交流と政策対話を通じて強化されてきています。その意味でも、マサンゴ・ムプマランガ州教育大臣の訪日を心から歓迎申し上げるとともに、二国間関係を促進するために努力を払われているングバネ大使の努力を称えたいと思います。

 この機会に我が国のアフリカ開発支援について簡単に触れさせていただきたいと存じます。

 2005年は、国際的な関心がアフリカの問題に集まることから、我々は昨年を「アフリカの年」と位置付けました。私はアフリカの問題の解決が世界の安定と繁栄にとって更に一層重要なものとなると考えております。我々としても、アフリカの開発への支援を強化するとの公約を誠実に実施してまいる所存です。

 アフリカ開発を追求するに当たっては、我々は、普遍的に適用できる開発理論などないことを念頭におかなければなりません。例えば、ある国の開発を測る際に、我々はGDPのような数値指標に単純に頼ることはできないのです。政策の実施においては、それぞれの社会が持つ歴史的・文化的背景に応じて、様々な開発の概念が取り入れられなければなりません。そうすることで、環境面でも持続可能な形でうまく共存している多様な人種、宗教、言語、そして考え方に配慮することができるのです。

 私たちは、アフリカの同僚達とともに、その目的のために努力する所存です。その際には、多神論に特徴づけられた伝統的な神話を持つ多元的社会の中で得られたわれわれの経験を最大限に活用したいと考えています。また、日本の社会的発展が、東洋と西洋の両方の文明との融合のプロセスであったことも忘れてはなりません。

 最後に、2月16日と17日、エチオピアのアディスアベバにおいてTICAD平和の定着会議が成功裡に開催されたことをここにおられます皆様に御報告申し上げます。私は、会議に多大な貢献を頂きました南アフリカのスー・ファン・デル・メルベ外務副大臣を含め、400人以上の出席者を得たこの会議に御協力を頂いたアフリカ諸国及び機関の方々に心から感謝申し上げます。

 有り難うございます。

 では、皆様の御多幸、御健勝、そして日本と南アフリカ、日本とアフリカの関係の更なる発展を祈念して、乾杯の音頭をとらせていただきます。

 "乾杯。"

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