外務報道官談話
昨年10月7日のイスラエルへのテロ攻撃にUNRWA職員が関与したとの疑惑について(外務報道官談話)
令和6年1月28日
- UNRWAは、国連機関として国際社会と協力しつつ、数百万人ものパレスチナ難民を対象に、保健・医療、教育、福祉、食料支援などの不可欠なサービスを提供しており、重要な役割を果たしています。特に現在、人道状況が深刻化の一途をたどっているガザ地区において、UNRWAは住民一人ひとりに必要な人道支援を届けるという不可欠な役割を担っています。
- こうした中で、我が国は、昨年10月7日のイスラエルへのテロ攻撃にUNRWA職員が関与したとの疑惑について、極めて憂慮しています。本件を受け、我が国として、UNRWA側において本件に関する調査が行われ、対応策が検討される当面の間、UNRWAへの追加的な資金拠出を一時停止せざるを得ないとの判断に至りました。
- 多くのUNRWA職員は、ガザへの人道支援において、献身的に人道支援活動を行ってきています。UNRWAが本来果たすべき役割をしっかりと果たせるよう、我が国は、UNRWAに対し、本件調査が迅速かつ完全な形で実施され、UNRWA内のガバナンスの強化を含め、適切な対応がとられることを強く求めています。
- 同時に、我が国は、引き続き、他の国際機関等への支援を通じ、ガザ地区の人道状況の改善、そして事態の早期沈静化に向けた外交努力を粘り強く、積極的に続けていきます。
(参考)概要
1月26日、ラザリーニUNRWA事務局長は声明において、イスラエル当局からUNRWAに対し、昨年10月7日に発生したイスラエルに対する凄惨な攻撃へのUNRWAの職員数名の関与の疑いに係る情報提供があったとして、遅滞なく真実を明らかにするために調査を開始する決定を下したと発表。