外務報道官談話

令和2年8月11日
  1. 我が国は、8月9日に行われたベラルーシの大統領選挙後に、首都ミンスクを含むベラルーシ各地において、抗議集会参加者と治安部隊との衝突が発生し、多数の集会参加者が負傷・拘束され、死者も発生したことを深く憂慮します。
  2. また、欧州安全保障協力機構/民主制度・人権事務所(OSCE/ODIHR)は、選挙監視団の派遣が実現しなかったことに遺憾の意を表明しています。我が国としてもこれを共有します(注:過去4回のベラルーシ大統領選挙には、OSCE/ODIHRの選挙監視団が派遣され、我が国からも選挙監視員が参加。)。なお、OSCE/ODIHRは、合わせて、政治活動家への明白な脅迫や有力候補者の拘束が行われたこと等を批判しています。
  3. 我が国としては、ベラルーシ当局に対し、民主主義の原則を確保すること及び暴力を行使しないことを求めます。

[参考1]ベラルーシ大統領選挙結果
 ベラルーシ大統領選挙は8月9日に投開票され、現職のルカシェンコ大統領を含め5名が立候補。投票率は約84%で、ベラルーシ中央選管が発表した暫定結果によると、ルカシェンコ現大統領が約80%を得票し再選する見込み。有力対立候補と見られていたチハノフスカヤ氏の得票率は約10%。

[参考2]投票後の抗議集会と治安部隊の衝突
 投票日の9日夜(現地時間)、首都ミンスクを含むベラルーシ各地において抗議集会が開催。治安部隊との衝突も発生し、ベラルーシ当局発表によれば約3千人が拘束され、現地メディアによれば死者も発生した。抗議集会は10日にも継続した。


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