外務報道官談話
イラクにおいて継続する大規模デモについて
(外務報道官談話)
令和元年11月9日
1 我が国は,首都バグダッドを含むイラク中部及び南部において,大規模なデモにより多数の死傷者が出ていることを憂慮します。これ以上の犠牲者を出さないようすべての関係者に最大限の自制を求めつつ,引き続き状況を注視していきます。
2 我が国は,中東地域の平和と安定の要として,イラクが,平和裡に現在の状況を乗り越えることを期待しています。そのためにも,我が国は,イラク政府が,今次デモを通じて表明された国民の希望に耳を傾け,その幅広い信頼を得る方法で諸改革に迅速に取り組み,国の安定と発展を実現していくことを強く希望します。
[参考]
- 10月上旬,イラクの首都バグダッド及び南部で大規模デモが発生。シーア派の宗教行事の開始等により,デモはいったん収まったが,政府発足から1年目となる10月25日にあわせて,再びバグダッドを含む中・南部各地(主にシーア派地域)で大規模デモが発生。デモは,当初雇用・貧困対策,公共サービス向上を求め,今では首相退陣,議会解散と選挙を要求。
- 報道によれば,11月8日時点で,10月1日以降の死傷者数は死者約260人以上,負傷者約1万人以上とされている。