外務報道官談話
イスラエル当局によるパレスチナ人の建物の取り壊しについて
(外務報道官談話)
令和元年7月25日
1 今般,イスラエル政府当局がスール・バーヒル村ワディ・フンムス地区において,パレスチナ人が所有する約10棟の建物を取り壊したことに関し,我が国として,深い憂慮の意を表明します。
2 我が国は,イスラエル・パレスチナ間の問題は,紛争当事者双方の努力によって築かれた信頼に基づく直接交渉によってのみ解決されるものと確信しています。今回の事案は,両当事者間の真剣な対話に適した環境を醸成し,イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和裡に共存する「二国家解決」を実現しようとする我が国を含む国際社会の努力に逆行するものです。
3 我が国として,両当事者が相互の信頼を高めるように行動し,和平に向けた努力を粘り強く継続するよう,改めて強く求めます。
【参考】
現地報道等によると,7月22日(現地時間),イスラエル政府当局は,東エルサレムに隣接するスール・バーヒル村ワディ・フンムス地区(Wadi al-Hummus, Sur Bahir village)において,パレスチナ人が所有する約10棟の建物を取り壊した。このうちの多くは,オスロ合意によりパレスチナ自治政府が管轄権を有するA地区及びB地区に位置している。