外務報道官談話
スーダンにおける暫定的な統治機構の設立に向けた合意について
(外務報道官談話)
令和元年7月9日
1 7月5日,スーダンの首都ハルツームにおいて,暫定軍事評議会(TMC)の代表と「自由と変化宣言勢力(DFC)」の代表が,軍民双方が参加する形で,暫定的な統治機構を設立すること等につき合意しました。
2 我が国は,AUとエチオピアの仲介努力に敬意を表するとともに,今回の合意はスーダン情勢の安定に向けた前進であると評価しています。我が国は,引き続き,スーダン情勢を注視するとともに,各当事者が合意を誠実に履行し,一日も早く民主的な方法で憲法秩序が回復することを期待します。
[参考]7月5日の合意の主な内容
(1)スーダンにおける暫定的な統治機構
暫定的な統治期間中(3年3か月)の最高機関である主権評議会は,TMCの代表5名、DFCの代表5名及び双方が合意する民間人1名から構成される。主権評議会の議長は輪番制とし,最初の議長はTMCが務める。また,DFCは,テクノクラートからなる内閣を組織し,同内閣が経済政策をはじめとする行政の実務を行う。
(2)立法機関の設立の延期
立法機関である立法評議会の設立については,両者の間で折り合いがつかず,主権評議会及び内閣の設立後に延期することとされた。
(3)治安機関の市民に対する過剰な取締に対する調査
双方は,6月3日の軍によるデモ隊に対する発砲事件を含め,治安機関のデモに対する過剰な取締や,人権侵害に関する独立調査委員会を設置することに合意した。