外務報道官談話

平成30年5月30日

1 我が国は,ガザ地区からイスラエルへのロケット弾や迫撃砲の発射を強く非難するとともに,ガザ地区及びその周辺において緊張が高まっていることを深く憂慮します。

2 我が国は,イスラエル,パレスチナ両当事者の抱える問題は暴力によって解決されるものでは決してなく,当事者間の交渉と相互の信頼を築く努力によってのみ解決されるものと確信しています。和平交渉の再開に向けて,全ての関係者に対し,最大限の努力を払うよう促します。

[参考]最近のガザ情勢(日本時間30日午前9時現在)

(1)5月29日朝(現地時間)より,ガザ地区からイスラエル領内に向けて,あわせて100発以上のロケット弾や迫撃砲が発射された。現地報道によれば,イスラエル兵士数名が負傷した模様。

(2)同事案に関し,パレスチナのカッサーム旅団(ハマス軍事部門)及びアルクドゥス旅団(PIJ(イスラミック・ジハード)軍事部門)は,今次攻撃は,先般のイスラエルによるガザでの攻撃・犯罪への反撃(注)である旨の共同声明を発出。
(注)両組織は,5月27日及び28日のイスラエル軍による砲撃で,ハマス等の戦闘員計4名が死亡したことに対する報復と主張。

(3)一方,ネタニヤフ・イスラエル首相は,「イスラエルは,ガザからのハマス及びイスラミック・ジハードの攻撃を深刻に受け止めている。軍は,これらの攻撃に対し非常に厳しい対応をとることとなる。全てハマスに責任があると考えている。」旨発言。イスラエル軍は,報復として,ガザ地区内のパレスチナ過激派の拠点(30か所以上)を攻撃。パレスチナ側の被害の詳細は不明。


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