外務報道官談話

平成28年8月12日

1 我が国は,8月9日(現地時間8日),エチオピアのアディスアベバにおいて,武装勢力を含むスーダンの反体制派勢力がロードマップ合意案に署名したことを歓迎します。また,アフリカ連合ハイレベル履行パネル(AUHIP)の粘り強い仲介努力,その他諸外国関係者が果たした役割,そして,先に行われたスーダン政府によるロードマップ合意案署名を高く評価します。

2 全ての署名者がロードマップに記された措置を着実に実施していくことを強く期待します。また,これら措置の実施が,恒久的停戦,国の将来像に関する国民合意,そして長期的な平和へとつながっていくことを期待します。

3 我が国としては,スーダンの平和と安定は地域全体にとって重要であるとの認識の下,国際社会と連携しつつ,引き続き,この目標の実現に向けたスーダンの努力を支援するとともに,スーダンの持続的発展を支えていく所存です。

(参考)
(1)平成28年3月,エチオピアのアディスアベバにおける和平協議の場で,アフリカ連合ハイレベル履行パネル(AUHIP)がロードマップ合意案を提示した。スーダン政府側はその場で同案に署名したが,反体制派(ダルフール武装勢力2派(SLM-MM,JEM),南部2州(南コルドファン州及び青ナイル州)武装勢力(SPLM-N),主要野党国民ウンマ党(NUP)等。)は署名を拒否したため,それ以降,反体制派による署名実現に向けた協議が行われていた。

(2)ロードマップ合意案には,スーダンの主要問題を解決するための道筋として,ダルフール及び南部2州での紛争につき停戦交渉再開,恒久的な停戦合意締結,人道支援確保を実現すること,現在ハルツームで実施中の国民対話は包摂性が十分ではないこと,反体制派と国民対話実施機関側は速やかにアディスアベバで会合を開催すること等が記載されている。


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