外務報道官談話
アフガニスタン国会におけるテロ事件について(外務報道官談話)
平成27年6月23日
1 6月22日(現地時間同日),アフガニスタンの首都カブールにおいて国会を襲撃するテロ事件が発生したことにつき,強い衝撃と憤りを覚えます。亡くなられた方々及び御遺族の方々に心から哀悼の意を表します。また,負傷された方々に心からお見舞い申し上げるとともに,一日も早い御回復を祈念します。
2 アフガニスタンの平和と復興に向けた努力を踏みにじるこのようなテロ行為は決して許されるものではなく,我が国はこれを断固として非難します。我が国は,あらゆる形態,目的のテロを非難し,いかなるテロ行為も正当化し得ないことを改めて強調します。
3 我が国は,アフガニスタンを再びテロの温床とさせないとの方針の下,政治プロセス,治安,復興支援の各分野で,アフガニスタンの安定に向けて積極的に取り組んでおり,今後とも支援していく考えです。
(参考)事件概要
(1)6月22日,犯人グループが爆発物を積載した車両と銃器を用いて,国会への襲撃を開始し,アフガニスタン治安部隊との間で銃撃戦が展開された。国会への侵入を阻まれた犯人グループが国会近くの建設中の建物に侵入し,そこから議会への攻撃を継続。
(2)事件発生後約1時間半後に治安部隊が犯人全員を射殺して鎮圧。女性1名と子供1名の計2名の市民が死亡し,市民28名が負傷した模様(報道により死傷者数は異なっている)。なお,国会議員含め議会関係者の死傷者はいなかった。
(3)事件発生時,国会ではスタネクザイ国防大臣候補が下院議会の任命承認を得るための審議が始まるところだった。国防大臣ポストは,昨年9月末のアフガニスタン新政権成立後の閣僚任命プロセスにおいて最後まで空席として残っていた。
(4)事件発生後,反政府武装勢力タリバーンの報道官が犯行声明を発出した。