外務報道官談話

(外務報道官談話)

令和2年12月8日
  1. 12月6日(現地時間)、ベネズエラにおいて国会議員選挙が実施され、憲法に則った自由で公正な選挙でないとして主要野党が参加しないまま与党側が勝利を宣言しました。他方、主要野党を含むベネズエラ国内及び国際社会は、同選挙の実施手続の正統性について様々な疑義を呈しており、主要野党を含む広範な国民の参加が得られなかったと指摘しています。我が国としては、累次求めてきた自由で公正な選挙の実施に疑義が生じている点につき、強い懸念を表明します。
  2. 我が国は、悪化する経済・社会情勢及び人道状況を改善するためにも、ベネズエラにおける民主主義の回復に向け、平和的かつ建設的な取組が進められることを求めます。この観点から、広範な国民参加を得た自由で公正な選挙が実施されることにより、民主主義が早期かつ平和裏に回復することを強く望みます。
 [参考]ベネズエラ国会議員選挙概要
  1. 選挙実施手続に疑義があるとして、グアイド暫定大統領率いる主要野党を含む37政党がベネズエラ国会議員選挙のボイコットを宣言し、米、EU等の国際社会も批判を強める中、12月6日、ベネズエラ国会議員選挙が実施された。
  2. 主要野党不在のまま行われた選挙は、マドゥーロ政権側政党が勝利を宣言。本国会議員選挙前は野党が167議席中114議席を占めていたが、7日時点の全国選挙評議会による開票結果によると、マドゥーロ政権側政党が92.8%の得票率を得ており、国会議席の絶対多数(2/3)をマドゥーロ政権側政党が占める見込み。投票率は31%。

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