外務報道官談話
最近のエルサレム及びヨルダン川西岸等の情勢について(外務報道官談話)
平成29年7月24日
- 我が国は,7月14日(現地時間同日)のエルサレム旧市街での襲撃事案に端を発し,エルサレム及びヨルダン川西岸地区のみならず,イスラエル人とパレスチナ人双方を含む死傷者を生じた最近の一連の衝突・襲撃事案の発生を深く憂慮し,情勢を懸念をもって注視しています。また,犠牲者のご遺族に対し哀悼の意を表するとともに,負傷者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
- 一連の暴力行為はいかなる理由によっても正当化できず,我が国はこれを非難します。また,聖地の神聖さが尊重されるべきであることを強調し,全ての関係者に対し,平穏を取り戻し,事態を更にエスカレートさせないよう求めます。
- 我が国は,全ての当事者が,和平に向けた努力を継続することの必要性を改めて強調します。
[参考]
- 7月14日午前7時過ぎ(現地時間,以下同),エルサレム旧市街のアルアクサー・コンパウンド(神殿の丘)近くのライオン門にて,3人のアラブ系イスラエル人がイスラエル警察官らに対して発砲,警察官2人が死亡,1人が負傷した。イスラエル治安要員らは,被疑者3人を射殺した。
- 上記事案を受け,イスラエル治安当局は,7月14日から15日にかけてアルアクサー・コンパウンド(神殿の丘)の各門を封鎖。16日に封鎖を解除したが,その際,イスラム教徒用各門の外側に金属探知機を設置した。
- 7月20日から22日にかけて,アルアクサー・コンパウンド(神殿の丘)を含めた東エルサレム及び西岸,ガザ各地で,イスラム教徒とイスラエル治安当局との衝突が発生,数百人が負傷,パレスチナ人少なくとも4人が死亡。
- 7月21日夜,パレスチナ人がハラミシュ入植地(ラマッラの北西12kmに所在)内のユダヤ人住居に侵入,夕食中の一家を刃物で襲い,3人が死亡,1人が重傷を負った。