談話・コメント

外務報道官談話

中東非大量破壊兵器地帯設置に関する国際会議の開催延期について

平成24年11月24日

  1. 今般,中東非大量破壊兵器地帯設置に関する国際会議の開催延期が発表されたことを残念に思います。

  2. この国際会議は,2010年核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議において本年に開催することが合意されていたものであり,我が国は,その年内開催に向けて関係各国に種々働きかけてきました。軍縮不拡散イニシアティブ(NPDI)外相会合においても,本件につき議論し,開催を促してきました。

  3. この国際会議の開催は,中東地域の安全保障環境の向上及びNPT体制の信頼性確保にとって重要です。我が国は,この会議が全ての中東諸国の参加を得て早期に開催されるよう,引き続きファシリテーターの努力を支持し,各国と協力していく考えです。

  4. 我が国は,この国際会議のみならず,2010年NPT運用検討会議において合意された全ての行動計画の着実な実施を重視しており,NPDI諸国とも協力してこれを推進して参ります。

(参考1)中東非大量破壊兵器地帯設置に関する国際会議の開催延期発表
23日(米国時間)、主催者の一つである米国政府(米国務省)は、現下の中東情勢及び域内国が会議開催条件に合意できなかったことから、会議開催が困難であり、引き続き意味のある会議開催に向けて努力する旨の声明を発表した。

(参考2)中東非大量破壊兵器地帯設置に関する国際会議
2010年NPT運用検討会議では,中東地域における非大量破壊兵器地帯設置を目指すことを主たる内容とする国際会議を,2012年に,すべての中東諸国の参加の下,国連事務総長及び米英露(NPT寄託国)が開催することについて支持が表明された。2011年10月,開催地をフィンランド,ファシリテーターをラーヤヴァ・フィンランド外務次官補に決定した旨の国連事務総長及び米英露各政府との共同声明が発出された。

(参考3)軍縮不拡散イニシアティブ(NPDI)
2010年NPT運用検討会議の合意事項の着実な実施に貢献すべく,日豪主導で,志を共有する非核兵器国と共に2010年9月に立ち上げた地域横断的グループ。メンバーは日豪の他,カナダ,チリ,ドイツ,メキシコ,オランダ,ポーランド,トルコ及びア首連。過去5回(2010年9月(於:NY),2011年4月(於:ベルリン),同年9月(於:NY),2012年6月(於:イスタンブール),同年9月(於:NY))外相会合を開催。イスタンブール会合では,同国際会議のファシリテーター代理であるポルホ大使(フィンランド外務省)との意見交換も行った。

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