談話・コメント

外務大臣談話

イランの核問題に関する国際原子力機関(IAEA)理事会の決議について

平成23年11月19日

  1. 本19日(土曜日),オーストリアのウィーンで開催されたIAEA理事会において,イランの核問題に関し,IAEA事務局長報告を受け,決議が採択されました。
  2. 我が国は,イランの核問題の現状を深刻に懸念しており,イランに対し,累次の安保理決議及びIAEA理事会決議の要求を遵守するとともに,IAEAと完全に協力することを強く求めてきています。
  3. IAEA事務局長報告では,イランが安保理決議に違反して濃縮関連活動を継続していること等を指摘しています。また,イランの核計画の軍事的側面の可能性について,詳細な説明を行うとともに,深刻な懸念が表明されています。同報告は,これまでになく詳細な情報及び分析を含む内容となっており,我が国として,イランの核問題の解明に向けた天野之弥IAEA事務局長はじめIAEA事務局関係者の多大な努力を評価します。我が国は,イランの核問題に対処するIAEAの努力を今後とも支持していきます。
  4. 我が国は,イランが,本日採択されたIAEA理事会決議に従って,同国の核計画に対する国際社会の懸念を解消するために速やかに実質的な対応をとるよう強く求めます。
  5. 我が国としては,イランが核問題の平和的・外交的解決に向け,賢明な決断を行うことを強く期待します。また我が国は,関係国と連携し,更なる措置の可能性を真剣に検討していきます。

(参考)イランの核問題に関するIAEA理事会決議(11月19日(日本時間,ウィーン時間18日)採択)の概要
(1)11月8日の事務局長報告に留意。理事会が以前,事務局長に対し,イランにおける保障措置を実施し,11月8日の事務局長報告でも言及されている問題を含む未解決の問題を解決し,安保理決議を実施する努力を続けるよう要請したことを想起。

(2)イランが関連のIAEA理事会決議及び安保理決議の要請(requirements)や義務を無視(defy)し続けているという深刻な懸念を改めて強調。

(3)イランがIAEAと協力する用意を表明したイランから事務局長宛の書簡(2011年10月30日付及び同年11月3日付)に留意し,そのような協力は不可欠で喫緊のものであるとの理事会の考えを再度表明。

(4)イランの核計画に関し,軍事的側面の可能性の存在を排除するために明らかにされる必要がある点を含め,未解決の問題について深くかつ増幅する(deep and increasing)懸念を表明。

(5)すべての未解決の実質的な問題を緊急に解決することを目指してイランとIAEAが対話を強化することが不可欠であることを強調。

(6)イランに対し,関連の安保理決議の下での義務を完全にかつ遅滞なく履行し,IAEA理事会の要請に応えることを改めて強く求める(urge)。

(7)外交的解決に対する引き続きの支持を表明し,イランに対し,核計画が専ら平和目的であることについて国際的な信頼を回復するため,真剣にかつ前提条件なしに対話に臨むことを求める。

(8)イランにおいて保障措置協定を実施する努力について事務局を称え(commend),事務局長に対し,2012年3月の理事会における進捗状況報告において,本決議の実施状況に関する評価を含めるよう求める。

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