前原外務大臣談話
生物多様性条約第10回締約国会議について
平成22年10月30日
- 本30日(土曜日)未明,愛知県名古屋市で開催されていた「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」は,「遺伝資源へのアクセス及びその利用から生じる利益の公正で衡平な配分(ABS)に関する名古屋議定書」及び「新・戦略計画(愛知目標)」を採択し,閉会しました。また,COP10に先立ち開催された「バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書第5回締約国会合(COP-MOP5)」では,「責任及び救済についての名古屋・クアラルンプール補足議定書」を採択しました。
我が国はCOP10 及びCOP-MOP5議長国として,これらの成果を歓迎します。
- 我が国は,COP10及びCOP-MOP5開催前から事前準備会合の場や在外公館等を通じて,他の締約国に対しCOP10の主要議題について我が国の立場への理解と協力を求めるべく,積極的な働きかけを行ってきました。
- また、交渉が難航した「名古屋議定書」については,会議参加国の関心を反映し,バランスのとれた議長テキスト案を提示することにより,採択に向けた参加国の合意形成に貢献しました。
- 今後は,我が国が有する知見及び技術,並びに途上国のニーズを踏まえ,「いのちの共生イニシアティブ」やその下での「眠れる森のび(美・微)生物プロジェクト」を通じて,名古屋議定書の実施や愛知目標達成に向けた開発途上国の努力を積極的に支援し,生物多様性の保全に貢献していきます。