寄稿・インタビュー

ビエンチャンタイムズ紙(ラオス)による安倍総理大臣インタビュー

(2016年9月7日付)

「日本はラオスと友好的な関係にある」

平成28年9月7日

 近年,ラオスと日本は外交関係樹立60周年を迎え1955年から現在まで良好な関係が続いている。日本の安倍晋三総理は,現在ビエンチャンで開催されている第28回及び第29回ASEAN首脳会議及び関連会議に参加している。ビエンチャン・タイムズ紙はこの機会を捉え,同総理にインタビューを行った。

(問)日本とラオスの関係の現状及び展望をどう見ているか。

(安倍総理大臣)サバイディー(こんにちは)。1957年,日本の総理大臣として初めてラオスを訪問したのは,私の祖父にあたる岸信介元総理であった。そして,私自身,日本の総理大臣として,2013年11月に続き,再びラオスを訪問できることを嬉しく思う。
 ラオスには,メコン河に代表される豊かな自然がある。また,悠久の歴史と豊かな食文化があり,私自身,前回のラオス訪問において,ラオスのもち米の美味しさに魅了された。
 現在,日本とラオスは,かつてなく良好な関係にある。昨年は,3度ラオスとの首脳会談を行った。今年は,5月に,就任直後のトンルン首相にG7伊勢志摩サミット・アウトリーチ会合に出席頂き,ASEAN議長の立場から,G7サミットの成功に貢献頂いた。 実は日本の国際協力の歩みはラオスとともにある。50年以上前,1965年に日本が初めて青年海外協力隊員を派遣した国はラオスである。また,日本の支援で建設されたビエンチャン1号線は,10年経っても劣化しない「質の高い」インフラの象徴となっている。
 日本は,インフラ整備をはじめとする大きなものから,地域社会に根ざした草の根レベルの取り組みまで,ラオスのトップドナーとして,ひとりひとりを大切に幅広い開発協力を展開している。
 今回の訪問で,ラオスの目指す将来像とその実現に向けて,日本が得意とする,質が高く,環境に優しく,長持ちするインフラ整備や人材育成について,トンルン首相と有意義な議論ができることを期待している。
 先日のリオ五輪には,青年海外協力隊員から柔道を学んだラオスのシティサーン選手がラオス初の柔道代表として出場した。同選手を含むラオスのスポーツ選手が2020年の東京大会で躍動する姿が今から楽しみである。日本は,今後もラオスの良き友人として幅広い分野で,協力を進めていく。

(問)安倍総理の今般のASEAN関連首脳会議への出席の意義及び期待される成果いかん。

(安倍総理大臣)ラオスがASEANの議長国である今年は,ASEAN共同体元年という重要な年に当たっており,大役を果たされているラオスに敬意を表したいと思う。
 日本は,ASEAN自身が将来を描き,実行していく,そのプロセスを強く支持している。ASEANの「ASEAN共同体ビジョン2025」を強力に支援していく。
 その上において,重要な分野は,繁栄と平和。ASEANが一体となって繁栄していくため,日本は約束を着実に達成する真のパートナーとして協力してきた。今般の会議でも,ASEANが経済統合を進め,一人一人が恩恵を実感できるような成長を実現するために,支援していくことを表明したいと考える。
 もう一つの重要な分野は,平和。平和と安定は繁栄を下支えするもの。そのため,法の支配に基づく,安定した国際秩序の維持が不可欠。社会の安定の分野において,日・ASEAN間の協力を深めていく。
 日本は,地域協力の中心であるASEANが,法の支配や民主主義といった価値を共有するパートナーとして統合を深め,地域の主要プレーヤーとして,南シナ海や北朝鮮といった地域・国際社会の問題に力強く対処し,法の支配に立脚した地域の安定と繁栄を主導していくよう後押ししていく。
 ホストであり,議長国を務めるラオスと協力し,ASEAN関連首脳会議を成功に導きたいと考える。


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