ポーランド共和国

令和2年6月4日

在ポーランド日本国大使館

当館では,日本・ポーランド国交樹立100周年を記念して,2019年6月28日,ワルシャワ国立劇場で寺井榮能楽師らによる能公演を開催しました。また,6月26日にはクラクフ日本美術技術博物館でも公演を行いました。

 舞台芸術が盛んなポーランドでは,日本の能は大変人気があります。首都ワルシャワには「緑欄会」という能の愛好団体も活動しています。しかしながら,本格的な能が劇場で上演される機会はまだ少なく,今回の公演は当地で幅広い層の関心を集めました。

 ワルシャワでの公演には,秋篠宮皇嗣同妃両殿下の御臨席を賜ったほか,アンジェイ・ドゥダ大統領夫妻,ピオトル・グリンスキ副首相兼文化・国家遺産大臣をはじめ,ポーランド政府の要人や多くのお客様にご来場いただきました。

 今回上演された「羽衣」及び「野守」の2曲は,それぞれ天女の善行と,野守の鏡と呼ばれる鬼神の明鏡の伝説が描かれています。このスケールの大きな世界観が演者によって力強く表現され,満場の観客を魅了しました。また,狂言「寝音曲」では,主人の命令から逃れようとした太郎冠者のユーモラスな振る舞いが会場の笑いを誘いました。

 観客の皆様からもご好評をいただき,本公演は国交樹立100周年の節目にふさわしい公演となりました。関係者の皆様のご協力に改めて感謝申し上げます。

(写真1)能「羽衣」(撮影 前島吉裕) 能「羽衣」(撮影 前島吉裕)
(写真2)狂言 「寝音曲」(撮影 前島吉裕) 狂言 「寝音曲」(撮影 前島吉裕)
(写真3)能「野守」(撮影 前島吉裕) 能「野守」(撮影 前島吉裕)

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