アメリカ合衆国

安倍総理大臣のハワイ訪問

平成28年12月28日

英語版 (English)

12月26日から27日まで,安倍晋三内閣総理大臣はアメリカ合衆国ハワイ州オアフ島を訪問したところ,概要は以下のとおりです。

1 主要日程

(1)12月26日(月曜日)
国立太平洋記念墓地訪問
マキキ日本人墓地訪問
えひめ丸慰霊碑訪問
飯田房太中佐記念碑訪問
米国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)訪問
日系人との夕食会

(2)12月27日(火曜日)
真珠湾ビジターセンター訪問
日米首脳会談
アリゾナ記念館訪問
日米両首脳によるステートメント

2 国立太平洋記念墓地訪問

安倍総理は,太平洋地域の戦没者等を埋葬する国立太平洋記念墓地を訪問し,ジェイムス・ホートン国立太平洋記念墓地所長の案内で献花台に進み,献花し,黙祷を捧げました。その後,安倍総理は,芳名帳に氏名を記帳しました。また,故ダニエル・イノウエ連邦上院議員の墓碑に献花・黙祷を捧げ,日米間の絆の強化に多大なる貢献をされた故人を偲びました。

本訪問には,岸田文雄外務大臣,稲田朋美防衛大臣,萩生田光一内閣官房副長官,衛藤晟一内閣総理大臣補佐官,参議院自民党日ハワイ友好議員連盟の吉田博美会長,松山政司幹事長,堀井巌事務局長,キャロライン・ケネディ駐日米国大使,デービッド・イゲ・ハワイ州知事,ジェリー・マルティネス在日米軍司令官他が同行しました。

3 マキキ日本人墓地訪問

安倍総理は,ホノルル市マキキ地区にあるマキキ日本人墓地を訪問し,早瀬登ハワイ明治会会長及びディーン・アサヒナ・ハワイ日系人連合協会会長から同墓地及び碑の説明を受け,「明治元年移民渡航の碑」,「鎮魂碑」及び「ハワイ日本人移民慰霊碑」にそれぞれ献花し,黙祷を捧げました。その後,安倍総理は,芳名帳に氏名を記帳しました。また,安倍総理は,ハワイ明治会及びハワイ日系人連合協会の代表者と言葉を交わしました。

本訪問には,岸田文雄外務大臣,稲田朋美防衛大臣,萩生田光一内閣官房副長官,衛藤晟一内閣総理大臣補佐官,参議院自民党日ハワイ友好議員連盟の吉田博美会長,松山政司幹事長,堀井巌事務局長,キャロライン・ケネディ駐日米国大使,デービッド・イゲ・ハワイ州知事,ジェリー・マルティネス在日米軍司令官他が同行しました。

4 えひめ丸慰霊碑訪問

安倍総理は,カカアコ臨海公園内にあるえひめ丸慰霊碑を訪問し,三輪久雄ハワイ日米協会会長から事故及び碑の説明を受け,慰霊碑に献花するとともに,黙祷を捧げました。また,安倍総理は,オオカワえひめ丸慰霊碑管理協会理事及び同碑清掃ボランティア関係者と言葉を交わしました。

本訪問には,岸田文雄外務大臣,稲田朋美防衛大臣,萩生田光一内閣官房副長官,衛藤晟一内閣総理大臣補佐官,参議院自民党日ハワイ友好議員連盟の吉田博美会長,松山政司幹事長,堀井巌事務局長,キャロライン・ケネディ駐日米国大使,デービッド・イゲ・ハワイ州知事,ジェリー・マルティネス在日米軍司令官他が同行しました。

【参考】えひめ丸慰霊碑
2001年2月9日(現地時間。日本時間10日),愛媛県立宇和島水産高等学校の実習船「えひめ丸」が,急浮上した米国の原子力潜水艦「グリーンビル」に衝突され沈没し,9名(実習生4名,指導教員2名,乗組員3名)が犠牲となった。

えひめ丸慰霊碑は,犠牲者の冥福と世界の海の安全を祈り,愛媛県と米国の人々がこの不幸な出来事を乗り越えるとともに,相互理解を深め,友好親善が促進されることを願い,事故から1年後の2002年2月9日に,カカアコ臨海公園内の小高い丘に建立・除幕された。

5 飯田房太中佐記念碑訪問

安倍総理は,ハワイ最大の米海兵隊基地であるカネオヘ海軍基地内に米側によって建立された飯田房太旧日本帝国海軍中佐記念碑を訪問しました。安倍総理は,国立公園局のダニエル・マルティネス第二次世界大戦武勲記念史跡主任歴史家から飯田中佐の敢闘精神を称えた記念碑に関する説明を受けた後,献花を行い,黙祷を捧げました。

本訪問には,岸田文雄外務大臣,稲田朋美防衛大臣,萩生田光一官房副長官,衛藤晟一内閣総理大臣補佐官,今津ひろし衆議院議員,武田良太衆議院議員(衆議院自民党日ハワイ友好議員連盟幹事長),中山泰秀衆議院議員,デービッド・バーガー米国太平洋海兵隊司令官,ジェリー・マルティネス在日米軍司令官他が同行しました。

【参考】飯田房太旧日本帝国海軍中佐記念碑
飯田房太中佐は,空母「蒼龍」搭載のゼロ戦パイロットとして真珠湾攻撃に参加,カネオヘ海軍基地を攻撃中,燃料タンクに被弾。燃料切れを意味する手信号を送った後,手を振って,カネオヘ海軍基地格納庫に向かって突入。

米海軍はその敢闘精神を称え,遺体をカネオヘ基地内に丁重に埋葬。真珠湾攻撃30周年の1971年に,オアフ島北東部にあるハワイ最大の米海兵隊基地であるカネオヘ海軍基地の滑走路脇に米側が記念碑を建立し,現在も米海兵隊によって維持・管理されている。

6 米国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)中央身元鑑定研究所訪問

安倍総理は,行方不明となった兵士等の消息調査を行う専門機関である米国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)の中央身元鑑定研究所を訪問しました。安倍総理は,マーク・スピンドラーDPAA長官代行から同研究所についての説明を受けた後,ジョン・バード中央身元鑑定研究所長の案内の下,研究所内に保管されている遺骨や消息調査のための鑑定作業等を視察しました。

本訪問には,岸田文雄外務大臣,稲田朋美防衛大臣,萩生田光一内閣官房副長官,衛藤晟一内閣総理大臣補佐官,今津ひろし衆議院議員,武田良太衆議院議員(衆議院自民党日ハワイ友好議員連盟幹事長),中山泰秀衆議院議員,マイケル・スワムDPAA先任上級兵曹長他が同行しました。

7 日系人との夕食会

安倍総理は,ハワイ在住の日系人団体関係者,米国ハワイ州政府要人等,約1,000名との夕食会に参加しました。安倍総理は,挨拶の中で,ハワイ州における日系人の歴史を振り返りつつ,日系人による日米関係への大きな貢献に対して改めて感謝の意を表しました。また,ジョージ・アリヨシ元ハワイ州知事が終戦後に出会った貧しいながらも誇りと優しさを忘れない幼い少年の話に感銘を受けたことや,ハワイが幼少期からあこがれの場所であったこと等を紹介しつつ,特別な日ハワイ関係と日米関係の更なる発展の重要性について述べました。

これに対し,デビッド・イゲ・ハワイ州知事から,安倍総理の真珠湾訪問は大変意義深いとして安倍総理の訪問を歓迎するとともに,家族のような日ハワイ関係が更に強化されることについての期待が述べられました。

このほか,ハワイ在住の日系人を代表してアリヨシ元ハワイ州知事からも歓迎の意が表され,日米関係の強化のみならずアジア太平洋地域の平和と繁栄に対する安倍総理の貢献に謝意が述べられました。また,著名な音楽家であるジェイク・シマブクロ氏によるウクレレ演奏が行われ,夕食会は非常に和やかな雰囲気の中で実施されました。

8 真珠湾ビジターセンター訪問

安倍総理は,真珠湾ビジターセンターを訪問し,2つの展示館において,国立公園局のダニエル・マルティネス第二次世界大戦武勲記念史跡主任歴史家から展示物について説明を受けました。

本訪問には,岸田文雄外務大臣,稲田朋美防衛大臣,萩生田光一内閣官房副長官,衛藤晟一内閣総理大臣補佐官他が同行しました。

【参考】真珠湾ビジターセンター
真珠湾ビジターセンターには,2つの展示館が併設されている。「戦争までの道のり」と題する展示館では,太平洋戦争に至るまでの情勢等について,「攻撃(Attack)」と題する展示館では,真珠湾攻撃等に関する内容を展示している。

9 日米首脳会談

(1)冒頭

安倍総理から,この4年間,オバマ大統領と共に努力し,日米同盟は経済,安全保障,人的交流を含む幅広い分野で協力が深化したことを心から感謝する旨述べたところ,オバマ大統領からは,地域と国際社会のために貢献するという共通の目標のために安倍総理と共に協力できたことを嬉しく思う旨述べつつ,同盟の中核は友情である,自分の故郷であるハワイに総理を迎えて最後の首脳会談をできることを嬉しく思うとの発言があり,これからも日米同盟が,これまで以上に盤石となることを期待している旨の発言がありました。

また,安倍総理から,5月のオバマ大統領の歴史的な広島訪問は「核兵器のない世界」に向けた力強いメッセージを発信し,戦後70余年の日米同盟の強さを象徴するものとして,多くの日本人に感動をもたらす素晴らしいものだったと述べました。これに対し,オバマ大統領からは,広島訪問は最も力強い思い出の一つである旨述べ,引き続き,「核兵器のない世界」に向けて取り組む決意が表明されました。

さらに,安倍総理から,この4年間のオバマ大統領との協力の締めくくりとして,慰霊のために真珠湾を訪問する,日米同盟はかつてないほど盤石であることを本当に嬉しく思う旨述べ,オバマ大統領からは,安倍総理による真珠湾訪問の決断を心から歓迎する旨発言があり,両首脳は,今回の真珠湾訪問を,二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないとの決意を未来に向けて示すとともに,日米の和解の価値を発信する,歴史的に意義ある機会にするとの思いを共有しました。

(2)アジア太平洋地域情勢

(ア)北朝鮮

北朝鮮について,両首脳は,かつてなく強力な安保理決議の履行が重要との認識で一致しました。また,安倍総理から日韓及び日米韓の安全保障協力に対するオバマ大統領の協力に謝意を表明したところ,オバマ大統領からは,これから米国も韓国も過渡期を迎えるが,米国としても日韓関係が昨年末の慰安婦合意により進展していることを高く評価している,日米韓の協力が引き続き強化されることを期待している旨の発言があり,両首脳は日米韓で緊密に連携していくことの重要性について一致しました。

(イ)東アジア情勢

安倍総理から,日中関係改善に向けたオバマ大統領の理解と支持に感謝する旨述べつつ,尖閣諸島について,日米安保条約第5条の対象になること,日本の施政を損なおうとするいかなる一方的行動にも反対するとのメッセージは力強いものである旨述べました。また,先週末,中国空母が初めて「第一列島線」を通過し西太平洋へ進出したことについて,両首脳は,中長期的観点からも注視すべき動向であるとの認識で一致しました。

また,両首脳は,インド太平洋を自由で開かれたものとし,地域の安定と繁栄を確保するためには,日米印,日米豪などの同盟ネットワークを広げることが重要との認識を共有しました。

(3)日米関係

(ア)総論

安倍総理から,日本の「積極的平和主義」と米国のリバランス政策を連携させ,日米協力の新たな可能性を開拓するために,この4年の間で私達が共に成し遂げたことを誇りに思う旨述べつつ,この成果は,両首脳が日米同盟の強化を通じて地域・世界の平和と安定に貢献するとの信念を共有し,日米関係を常に前進させる好循環を作ってきたからに他ならない旨述べました。

これに対し,オバマ大統領より,G7伊勢志摩サミットの時が象徴的であるが,安倍総理とはG7における協力,イラク,アフガニスタン,気候変動,エボラ,各地域における安全保障の問題等について極めて緊密な協力を進めてきた,これは安倍総理の強力なリーダーシップを背景に信頼できる最高のパートナーシップを築くことができた賜である旨の発言がありました。さらに,オバマ大統領より,不確実性が高まるこの世界において,基本的価値を共有する日米がしっかりと連携を続けることが,国際社会に安心感を与えるものとなる旨の発言がありました。

両首脳は,日米同盟は,自由・民主主義・法の支配等の基本的価値を共有する国々との連携を強化し,地域における同盟ネットワークを構築する土台を築くことができたとの認識を共有し,日米同盟を更なる高みに押し上げることの重要性について一致しました。

(イ)TPP

安倍総理から,オバマ大統領とTPPを共にまとめたことは大きな成果であり,発効には至らなかったが,日本は自由貿易の旗をしっかり掲げ,引き続き自由貿易を後退させてはならないとの考えであり,新政権に対しても粘り強く働きかけていきたい旨述べました。これに対し,オバマ大統領からは,TPPに関する理解を増進し,今後とも推進すべく,引き続き努力していきたい旨の発言がありました。

(ウ) 沖縄

オスプレイの事故について,安倍総理から,本件事故の発生は遺憾であり,負傷者をお見舞いしたいとした上で,更に安全確保と情報提供を求める旨発言し,オバマ大統領からは,引き続き緊密に意思疎通していく旨の発言がありました。

また,安倍総理から,沖縄の本土復帰後最大規模となる北部訓練場の過半返還がオバマ政権の下で実現したことを歓迎しつつ,これにより県内の米軍施設の面積が約2割減となり,負担軽減に大きく貢献するものであり誠に意義深い旨述べました。

さらに,安倍総理から,普天間飛行場の辺野古移設が唯一の解決策との立場は不変である旨述べ,先週の県敗訴の最高裁判決を受け,沖縄県知事は埋立て承認の取消しの取消しを行い,国は27日に工事を再開した,今後,政府として工事を着実に進めていきたい旨述べました。

オバマ大統領からは,沖縄の負担軽減に協力していく旨の発言があり,両首脳は,軍属に関する補足協定が実質合意に至ったことを歓迎しました。

10 アリゾナ記念館訪問

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    アリゾナ記念館での安倍総理大臣
    (写真提供:内閣広報室)
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    アリゾナ記念館での安倍総理大臣
    (写真提供:内閣広報室)
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    アリゾナ記念館での安倍総理大臣
    (写真提供:内閣広報室)
安倍総理は,オバマ大統領と共にアリゾナ記念館を訪問しました。両首脳は,ハリー・ハリス米太平洋軍司令官の誘導により慰霊の間へ進み,戦死した戦艦アリゾナの乗組員の氏名が刻まれている大理石の壁に面して献花するとともに,黙祷を捧げました。その後,両首脳は,慰霊の吹抜けから海底に沈む戦艦アリゾナを臨みながら,花びらを水面に散らし,慰霊しました。
本訪問には,岸田文雄外務大臣,稲田朋美防衛大臣,萩生田光一内閣官房副長官が同行しました。

11 日米両首脳によるステートメントの実施

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    ステートメントを実施する安倍総理大臣
    (写真提供:内閣広報室)
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両首脳は,真珠湾のキロ埠頭において,アリゾナ記念館及び戦艦ミズーリを背に,安倍総理,オバマ大統領の順でステートメントを行いました。

安倍総理は,真珠湾攻撃の際に犠牲となった方々を始めとする,先の大戦の全ての犠牲者に対し哀悼の誠を捧げ,二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないとの決意と和解の力を力強く発信しました(安倍総理大臣によるステートメント(首相官邸ホームページ)(日本語英語))。

また,オバマ大統領は,日米同盟は,戦争による最も深い傷さえも友情と恒久平和に取って代わられることを想起させるものであること,また,最も厳しい敵対関係にあった国同士が,最も強い同盟関係を結ぶことができること,平和という果実は,戦争による略奪をはるかに上回るものであり,これが神聖な真珠湾の揺るぎない真実である旨述べました(オバマ大統領によるステートメント仮訳別ウィンドウで開く(駐日アメリカ合衆国大使館ホームページ)/英語別ウィンドウで開く(米国ホワイトハウスホームページ))。

両首脳は,ステートメントを行った後,真珠湾攻撃の生存者に歩み寄り,それぞれ言葉を交わしました。

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