アメリカ合衆国

令和4年4月13日
東京派遣プログラム参加者一行の集合写真

 3月22日から24日まで、第4回「アメリカで沖縄の未来を考える」(TOFU:Think of Okinawa’s Future in the United States)プログラム(オンライン)の参加者20名は、オンライン上で日米関係に携わる実務者や国際社会で活躍する有識者等への面会及び視察を行ったところ、概要は次のとおり。

1 1日目(3月22日)

(1)入谷貴之外務省北米局北米第一課長による講演

  • 入谷外務省北米局北米第一課長の講演を映し出した、モニターの様子
     

 3月22日午前、プログラム参加者は、オンラインにて入谷外務省北米局北米第一課長の講演を聴講した。入谷課長からは、目下の国際情勢において在日米軍が沖縄に駐留する意義や、日米同盟のメンテナンスの必要性等について説明した。その後、参加者との間で、日米関係、ウクライナ情勢、沖縄の在日米軍施設・区域をめぐる問題等について活発な質疑応答が行われた。

(2)レイモンド・グリーン駐日米国大使館首席公使表敬及び外交官3名との交流

  • グリーン駐日米国大使館首席公使 

 22日午後、プログラム参加者一行は、オンラインにてグリーン駐日米国大使館首席公使(Raymond F. Greene、 Deputy Chief of Mission)を表敬した。グリーン首席公使からは、日米同盟や人的交流の大切さ、外交官として共感力を持つことが大切であることなどについて言及があった。また、米国の女性外交官3名からは、学生へのメッセージとして、キャリアを築く上で、偏見や差別にもめげず、あきらめずトライすることの大切さを教えてくれた先人たちへの感謝や今後の決意などが述べられた。

2 2日目(3月23日)

(1)米国マーブルヒル国際高校との交流

  • ニューヨーク州(ブロンクス)のマーブルヒル国際高校

 23日午前、プログラム参加者一行は、ニューヨーク州(ブロンクス)のマーブルヒル国際高校(Marble Hill School for International Studies)の学生とオンライン交流を行った。参加者からは、沖縄の音楽や文化、名所等を紹介し、マーブルヒル国際高校の学生からは、ニューヨークにおける高校生の生活等についての発表があった。その後、日米双方の参加者は小グループに分かれて英語で自由に会話を行い、交流を深めた。

(2)SDGs企業(フードエコロジーセンター)視察

  • 株式会社日本フードエコロジーセンターをオンラインで視察した時のモニターに様子
     

 23日午前、プログラム参加者一行は、株式会社日本フードエコロジーセンターをオンラインで視察した。持続可能な開発目標(SDGs)に積極的に取り組む同社の事業内容について説明を受け、その後工場内にて食品廃棄物から飼料が製造される工程を見学した。参加者からは、食品ロスに関する食育や食品関連企業への働きかけ、実現までのプロセス、海外との関わり等について積極的な質問が行われた。

(3)若手外交官との交流

  • 外務省の若手職員8名とのオンライン交流を行った時のモニターの様子 

 23日午後、プログラム参加者は、外務省の若手職員8名とのオンライン交流を行った。外務省側参加者には沖縄に関わりのある外交官も複数名含まれ、会話の内容は地元の話題、将来の職業や夢の話など、進路の相談等を含めて幅広い範囲に及んだ。

(4)河野太郎自民党広報本部長表敬

  • 河野自民党広報本部長
  • 河野自民党広報本部長をオンラインにて表敬した時のモニターに様子

 23日午後、プログラム参加者は、河野自民党広報本部長をオンラインにて表敬した。河野本部長からは、外務大臣在任時のTOFUプログラム立ち上げの経緯や、沖縄の若者に世界を見てほしい、そして英語で仕事ができるようになってほしいとのプログラム創設の意図について説明があった。参加者からは沖縄の在日米軍施設・区域をめぐる問題、国際情勢や日米関係について多くの質問が出され、充実したやりとりが行われた。

3 3日目(3月24日)

(1)高橋尚子国連政務官講演

  • 高橋国際連合政務・平和構築局政策調停部イノヴェーション・セル政務官とのオンライン意見交換会に参加した時のモニターの様子

 24日午前、プログラム参加者は、高橋国際連合政務・平和構築局政策調停部イノヴェーション・セル政務官とのオンライン意見交換会に参加した。高橋政務官から、自身の就職活動・職務経験や現在の仕事について紹介を行い、参加者からの質問に答えたほか、今後のキャリア形成に向けたアドバイス等も行った。

(2)スザンヌ・バサラ米日カウンシル会長表敬など

  • バサラ米日カウンシル会長兼CEOによるオンライン講演及び、バサラ会長とリン・ミヤヒラ前ハワイ連合沖縄協会会長との対談に参加した時のモニターに様子
     

 24日午前、プログラム参加者は、バサラ米日カウンシル会長兼CEOによるオンライン講演及び、バサラ会長とリン・ミヤヒラ前ハワイ連合沖縄協会会長との対談に参加した。バサラ会長から、日米関係に長年携わり、特に東日本大震災の後は次世代の日米関係の担い手育成に取り組んだ経験を踏まえた講演が行われたほか、ミヤヒラ前会長との対談では、日本への留学経験や、ハワイにおける沖縄出身の日系人コミュニティ及び沖縄伝統文化の継承等について議論が行われ、参加者との間でも英語で活発な質疑応答が行われた。

(3)JICA講演

  • JICA(国際協力機構)をオンライン訪問した時のモニターの様子 

 24日午後、プログラム参加者一行は、JICA(国際協力機構)をオンライン訪問した。参加者は最初に、JICAが取り組む政府開発援助(ODA)やSDGs、JICA沖縄の活動等について説明を受けた。その後、JICA地球ひろばの地球案内人から青年海外協力隊の体験談を聴取し、豊かさについてのワークショップも行った。参加者と地球案内人の間では、途上国での青年海外協力隊としての活動や体験について充実した質疑応答が行われた。

(4)上杉謙太郎外務大臣政務官表敬

  • 上杉外務大臣政務官
  • 上杉外務大臣政務官をオンラインにて表敬した時のモニターの様子 
 

 24日午後、プログラム参加者は、上杉外務大臣政務官をオンラインにて表敬した。上杉政務官は、3日間のプログラム参加を慰労しつつ、今回の経験が参加者にとって沖縄の未来を考える契機になることを祈念すると述べた。参加者からは、沖縄の在日米軍施設・区域の問題や、政務官や国会議員としての職務に関する質問が出され、政務官からは地元である福島の原発問題と関連付けながら、沖縄の問題を国全体で自分事として考えていくこと、また将来の夢を目指していくことなどに言及した。

(5)グループ発表

  • オンラインにてグループ発表を行った時のモニターに様子
     

 24日午後、プログラム参加者は3グループに分かれ、事前に割り振られたテーマ(参考)に沿って、今回のプログラムを通じて学んだ内容についてオンラインにてグループ発表を行った。
 参加者の発表の中では、現在の国際情勢において日本や沖縄が直面する課題解決に向けたアイデア、沖縄の在日米軍施設・区域の問題に関する気づきや、将来に向けた英語学習の必要性や抱負等が述べられた。

  • 【参考】グループ発表テーマ
  • 国際社会における日本・沖縄の貢献のあり方
  • 日米関係から見た沖縄の今・未来
  • 国際人材になるために必要なこと

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