公邸料理人
公邸料理人の活動紹介
「ミャンマー食材を自在に操るお好み焼き職人」
(在ミャンマー大使館・草場 啓光 料理人)


在ミャンマー大使館の草場料理人に公邸料理人を目指した経緯、ミャンマーでの生活、そして公邸料理人としてのやりがいついて語っていただきました。
Q:どのような幼少期、学生時代を過ごしましたか。
佐賀県出身で、バス釣り、空手、ゴルフ(打ちっぱなし)など外で行動することが多い生活でした。一方、姉の影響が大きいですが、小学生の頃から家で、お菓子作りなどをやっていて、中学生の頃にテレビで料理の鉄人を見て、料理に興味が湧いたため、調理師コースがある高校を見つけ、3年間和洋中と学ばせていただきました。
Q:公邸料理人となった経緯はどのようなものですか。
20代の頃にバーテンダーとして働いており、一番長い業種になりますが、洋酒の勉強をしているうちに海外に興味を持ち、海外で働いてみたいという気持ちが湧き始めました。なかなかそうした機会に恵まれず、しばらく時間が経ってから、知人の公邸料理人から紹介があり、応募にいたりました。
Q:現在、ミャンマーでの生活において苦労されている点はありますか。
言葉の壁はもちろんありますが、食材調達の面で魚の鮮度、活き締めの技術、輸送時の冷蔵・冷凍技術が日本と比べて発達していません。
また、淡水系の魚が多く、塩水漬しているかと思うような魚もあり、驚きが多かったです。野菜なども日本と違い、見た目は同じでも味がかなり違うといったこともあり、色々と衝撃を受けました。輸入規制等もあり、品物がある時とない時があるので、買わずとも、確認のためにお店に足を運ぶことが多いです。お肉も質が悪いことがたまにあるので、必ず選んで買うようにしています。さらに、水も衛生的に不安があるので、浄水のみを使用して調理しています。
Q:料理を提供する上で工夫している点などを教えてください。
現地で調達できる食材が豊富ではないため、一つの食材を活用し、色々な調理方法を採用しています。現在、和食をベースにしているので、創作和食と洋食を織り交ぜながら、出来るだけ異なるメニューを提供できるように心がけています。飾りになるものが少なく、なかなか彩りを出すという意味では試行錯誤中です。また、臨時代理大使からは、お好み焼き屋さんで働いていた料理人としてゲストの方々に紹介していただき、日系企業の方などの知り合いも増えてきたので、リクエストがあれば、お好み焼きを提供しています。
Q:どのような時にやりがいを感じますか。
会食やレセプション等で、普段はなかなか出会えない人達と出会えることと、日本でもそうですが、美味しかった等のお声を直接いただけることにやりがいを感じます。