グローカル外交ネット

令和8年8月25日

在ラオス日本国大使館

1 はじめに

 2026年6月25日、小泉勉駐ラオス人民民主共和国日本国特命全権大使は、ラオスの古都、ルアンパバーンで、「日本・ルアンパバーン間の交流促進のための意見交換会」を開催し、ブンルアム・ルアンパバーン県党書記をはじめ現地関係者が出席しました。
 ラオス北部に位置するルアンパバーンは、メコン河と支流カーン河が合流する豊かな自然に囲まれた古都です。1995年にユネスコ世界遺産に登録されたこの街は、数多くの寺院と伝統的な家並みが美しく調和するラオス随一の観光地です。昨年11月の愛子内親王殿下のラオス御訪問に際しては、ルアンパバーンも御訪問になられました。このルアンパバーンと、日本の岐阜県高山市、茨城県守谷市との間では、長年にわたり温かな友好関係が育まれてきました。
 本稿では、ルアンパバーンと岐阜県高山市、茨城県守谷市との交流の歩み及び意見交換会の様子について紹介します。

2 高山市とルアンパバーン 世界遺産の古都が結ぶ絆

 岐阜県高山市は、江戸時代の町並みを今もなお残し国内外から多くの観光客が訪れる日本を代表する歴史都市です。
 高山市とルアンパバーンの交流は、2016年2月にJICA(独立行政法人国際協力機構)の協力により、当時のルアンパバーン県副知事らが町並み保全や観光振興策を視察するために高山市を訪れたことに始まります。その後、観光、文化財保護、農業、伝統工芸、防災など幅広い分野で意見を交わした結果、同年8月に協力確認書を取り交わしました。
 2017年には「ルアンパバーン世界遺産の持続可能な管理保全能力向上プロジェクト」のため、JICA調査団と高山市職員がルアンパバーンを訪問。2018年にはルアンパバーン県知事や市長が高山市を訪れ、伝統的建造物群保存地区を視察し、住民参加型の町並み保全や環境への取り組みについて理解を深めました。さらに、高山市長がルアンパバーン市を訪問し、同市長との意見交換や首都ビエンチャンで行われたジャパンフェスティバルへの参加を実現しました。続く2019年には、ルアンパバーン世界遺産地区内のため池の水質改善や特産品開発への協力のため、高山市内の事業者と市職員がルアンパバーンを訪問するなど、約10年にわたり多彩な人的交流が積み重ねられてきました。
 今回の意見交換会に際し、田中明・高山市長からメッセージが寄せられました。田中市長は、「両市が築いてきたこの歳月は、発展のためにかけがえのない時間であった」と振り返り、「今後もルアンパバーン市との交流を柱として、両市間の協力関係の一層の推進に貢献できるよう尽力したい」と力強く述べられました。

高山市からのメッセージ紹介の様子

3 守谷市国際交流協会(MIFA)とルアンパバーン 草の根交流が育てた25年の絆

 茨城県守谷市は、首都圏に位置しながらも豊かな自然環境を有する住宅都市です。この守谷市において、市民レベルの国際交流を担う守谷市国際交流協会(Moriya International Friendship Association(MIFA))は、四半世紀にわたりルアンパバーンとの草の根の交流を続けてきました。
 MIFAのメンバー6名が初めてラオスを訪問したのは1999年11月のことです。この年はちょうど、ラオスが観光客誘致に向けて重点的に取り組む最初の年で、第1回「ラオス観光年」のイベントが国を挙げて行われていました。翌2000年に同協会がルアンパバーンを訪れた際には、ルアンパバーン子ども文化センター(Children's Cultural Center: CCC)の子どもたちと出会い、伝統舞踊や伝統人形劇エポックの披露による温かなもてなしに深く感銘を受けたそうです。その後、元海外協力隊との出会いをきっかけに、2001年にCCCの子どもたち10名を日本に招へいしました。守谷市でのホームステイや伝統芸能の披露を通じての交流は、大きな成果を収めました。
 以来、今日まで計4回の招へい事業を実施し、延べ64名ものラオスの青少年が訪日しています。日ラオス外交関係樹立70周年の記念すべき年となった昨年には、CCCの子どもたち13名を守谷市に招へいし、守谷市をはじめ、結城市、桜川市での伝統舞踊やエポックを披露いただくとともに、守谷市でのフォンサムット駐日ラオス人民民主共和国大使(当時)による講演も実現し、多くの守谷市民との交流を深めました。
 今回の意見交換会に際し、小川一成MIFA会長からメッセージをいただきました。小川会長は、「これからも日本とラオスの交流をさらに深め、お互いの国の理解と人材育成に積極的に取り組んでいきたい」と、今後の活動への強い意欲を示されました。

守谷市国際交流協会からのビデオメッセージ紹介の様子

4 日本・ルアンパバーン間の交流促進のための意見交換会

 6月25日の意見交換会では、冒頭、小泉大使が挨拶し、愛子内親王殿下御訪問時のラオス側の歓迎に謝意を表すると共に、インフラ、教育、保健、観光といった幅広い分野における日本の支援や、累計50名近くに及ぶ青年海外協力隊員のルアンパバーンへの派遣について紹介しました。続いて、ブンルアム・ルアンパバーン県党書記から御挨拶をいただき、殿下の御訪問は同県として大変名誉なことであり、忘れられない思い出となった、日本とルアンパバーンは美しい絆で結ばれており、あらゆる分野における友好関係発展のために引き続き貢献したい旨御発言がありました。その後、田中高山市長及び小川MIFA会長からのメッセージを紹介し、両自治体とルアンパバーンの長年にわたる交流の歴史を参加者と共有しました。
 会場では、参加者が和やかに歓談し、両国の友好関係のさらなる発展に向けた活発な意見交換が行われました。今後も在ラオス日本大使館としては、地方間交流の促進を支援してまいります。

日本・ラオス間の交流促進のための意見交換会集合写真(前列中央左から5番目がブンルアム・ルアンパバーン県党書記、6番目が小泉大使)
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