グローカル外交ネット

令和7年10月27日

長崎県松浦市文化観光課

 2025年9月30日および10月1日の2日間、外務省と長崎県松浦市は駐日外交団による地方視察ツアーを実施し、6か国から8名の大使等が参加されました。「アジフライの聖地・水中考古学の聖地 魅力体験ツアー」をテーマとして、外交団の皆様に松浦市の多様な地域資源を「見て・体験して・味わう」貴重な機会となりました。

1 外務省主催昼食会(サニーサイドキッチン)

 外交団は地元の新鮮な食材を活用した特別なメニューを堪能したほか、自己紹介を行い参加者同士の交流を深めるなど、和やかな雰囲気のなか食事を楽しみました。

2 アジ釣り・アジフライ作り体験(星鹿町青島)

アジフライ作り体験の模様

 市内本土からフェリーで約20分の船旅で着く、人口200人あまりの小さな島である青島にて、インストラクターの指導のもと、「まつうら党交流公社」が手掛けるプランである「漁船でのアジ釣りとアジフライ作り」を体験しました。釣果は様々でしたが、外交団は自分たちが釣ったアジを調理し、自ら揚げたアジフライを試食しました。
 松浦市が宣言する「アジフライの聖地」の魅力を、食だけではなく、体験型プログラムとして実感いただく機会となりました。参加者からは笑顔が見られ、現地住民との交流も自然に生まれました。

3 松浦市長主催歓迎夕食会(松浦シティホテル)

歓迎夕食会後の記念写真

 松浦市長主催による歓迎レセプションを開催しました。友田市長から外交団に対し、「本ツアーを通して、松浦市の魅力を体験いただくとともに、ツアーをきっかけに各国と交流を深めていきたい」との挨拶がありました。その後、地元食材を使った料理を堪能しながら市の出席者と外交団が親交を深めました。歓迎行事では、松浦龍王太鼓による勇壮な演奏や、子どもたちによる御厨蛇踊り(みくりやじゃおどり)が披露され、会場は大いに盛り上がりました。太鼓の演奏の合間には、外交団に太鼓の体験を頂き、蛇踊りでは外交団に子どもたちから記念の手拭が手渡される一幕もあり、地域住民との温かい交流が生まれました。そして、外交団代表のサブリ・キチマリ・コソボ共和国特命全権大使から挨拶があり、松浦市からアジフライグッズなどの記念品を贈呈しました。

4 松浦魚市場(調川町)

 魚市場は全国有数の水揚げ量を誇っており(アジ、サバは日本一)、「アジフライの聖地」に欠かせない施設です。外交団は市の職員から高度な衛生管理を徹底しEU-HACCPの認定を受けた高度衛生化閉鎖型施設などの説明を受け、効率化・省力化のため機械化された魚の選別の様子を見学されました。意見交換の場では衛生管理体制や輸出対応へ多くの関心が寄せられました。

5 松浦市主催昼食会(旅亭 吉乃や)

 明治元年(1868年)に創業された市内の老舗旅館である旅亭吉乃やにおいて、松浦市主催の昼食会を行いました。アジフライや旬の魚介を中心とした会席料理が提供され、外交団は松浦ならではの味覚をゆったりと堪能しました。

6 松浦市立埋蔵文化財センター

埋蔵文化財センターでの遺物見学の模様

 潜水士として海底遺跡調査を行う学芸員の案内のもと、外交団は日本で海底遺跡初の国史跡となった「鷹島神崎遺跡」から引き揚げられた遺物の紹介や大型の木製いかりなどの希少な保存処理の現場を見学され、松浦市が40年以上にわたり調査を継続してきた「水中考古学の聖地」の取組について理解を深めました。

7 馬頭琴演奏

 松浦市がモンゴルのホジルト郡と海外友好都市として交流を行っていることもあり、ツアーの締めくくりとして、モンゴルの代表的な楽器である馬頭琴の演奏が行われました。演奏は内モンゴル出身で九州を拠点に活動する馬頭琴奏者によって披露され、柔らかく深みのある音色が会場を包みました。参加者は静かに耳を傾け、旅の疲れを癒しながら松浦市でのひとときを振り返る機会となりました。

<プログラム・訪問先一覧>

9月30日(1日目)
外務省主催昼食会(於:サニーサイドキッチン)
アジ釣り・アジフライ作り体験(於:青島)
松浦市長主催歓迎夕食会(於:松浦シティホテル)
10月1日(2日目)
松浦魚市場
松浦市主催昼食会(於:旅亭 吉乃や)
松浦市立埋蔵文化財センター
馬頭琴演奏
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