外交史料館
外務省外交史料館・駐日ブルガリア大使館共催展示
「日本とブルガリア 交流の歴史」

令和7年3月6日(木曜日)から3月29日(土曜日)まで、外務省外交史料館展示室において、駐日ブルガリア大使館との共催で「日本とブルガリア 交流の歴史」展を開催いたします。
日本とブルガリアの友好関係は長い歴史に裏打ちされたものであり、令和6年には、日・ブルガリア交流開始115周年、外交関係樹立85周年、外交関係再開65周年という「3つの周年」を迎えました。外交史料館は、この度、駐日ブルガリア大使と共に、両国の交流の歩みを振り返る絶好の機会を提供します。
本展示では、ブルガリア側が用意した両国の交流に係る各種パネルの他、1879年に明治天皇宛に送られたブルガリア公アレクサンダル1世の親書の原本をはじめ、ブルガリアの独立を祝う文書や、両国間の通商航海条約の原本、1970年の大阪万博記念アルバムなど、貴重な資料を取り揃えています。また、ブルガリアでの展覧会で使用された、両国の交流を象徴する写真を紹介するパネルも多数展示いたします。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
- 会場:外務省外交史料館展示室
住所:東京都港区麻布台1-3-1、麻布台ヒルズ森JPタワー5階
電話:03-3589-0369 - 開催期間:令和7年3月6日(木曜日)~3月29日(土曜日)
(日曜日、国民の祝日を除く) - 開館期間:午前10時~午後5時30分(最終受付:午後5時)
- 共催:外務省外交史料館・駐日ブルガリア大使館
- 後援:ブルガリア共和国外務省・日本ブルガリア協会
展示史料
ブルガリア公アレクサンダル1世から明治天皇宛親書


1879(明治12)年11月1日
露土戦争の結果、1878年、オスマン帝国の宗主権下で広範な自治権を有する自治公国としてブルガリア公国が成立した。この親書は、ブルガリア公に即位したアレクサンダル1世(Alexander Joseph von Battenberg)が、自らの即位を明治天皇へ通報したもので、日本とブルガリア公国との公式な接触を示す最も古い文書。
ブルガリア独立に対する日本政府の祝意(左)
ブルガリア政府の返書(右)


1909(明治42)年5月12日、同19日
1908年10月、ブルガリア公国はオスマン帝国からの完全独立を宣言し、ブルガリア王国が成立した。ブルガリアの独立が列強に承認されると、1909年5月、日本政府は駐オーストリア=ハンガリー大使の内田康哉を通じて、ブルガリアに対し独立への祝意を伝えた。これを受けてブルガリア政府は、謝意とともに日本との友好関係維持を希望する旨を返答した。この年には久邇宮邦彦王のブルガリア訪問もあり、2019年に両国は、1909年を公式関係の開始年とすることで合意した。
日本国とブルガリア人民共和国との間の通商航海条約

1970(昭和45)年2月28日署名
両国の友好関係・相互協力の強化と、経済関係発展の促進を目的として、出入国・居住・滞在をはじめとする通商航海の原則を相互に定めた条約。駐オーストリア特命全権大使の山下重明と副総理兼外国貿易大臣のラチェザル・アブラモフ(Lachezar Avramov)がソフィアで署名。英語で作成。全12条からなる。1970年8月5日発効。
ジフコフ首相の訪日(大阪万博記念アルバムより)


1970(昭和45)年5月
ブルガリアは大阪で開催された1970年の万国博覧会に、ガラスとアルミニュームで造られた3つのピラミッドの形(バルカン山脈の高い峰を象徴する)をしたパビリオンで参加した。会期中の5月18日から25日には、ブルガリア首相のトドル・ジフコフ(Todor Zhivkov)が来日して、万博会場を視察し、佐藤栄作首相との首脳会談も実現した。これは社会主義国の首相としては初めての訪日だった。




