外交史料館

概説と展示史料

平成27年10月14日

 朝の1895(明治28)年11月5日、パリにおいて、曾禰荒助(そね・あらすけ)駐仏日本公使とアルメイダ(Gabriel de Toledo Piza E Almeida)駐仏ブラジル公使との間で「日伯修好通商航海条約」(「日本国及伯剌西爾合衆国間修好通商航海条約」)が調印されました(同条約をもって正式国交樹立)。この条約は1897(明治30)年2月に批准書交換が行われ、ブラジルに日本公使館が設置され、8月には初代公使珍田捨巳(ちんだ・すてみ)が着任しました。

 「日伯修好通商航海条約」は、「永久堅固ノ和親」の精神に基づき日本とブラジルの地理的な距離を乗り越えて両国の発展の礎となった条約です。この条約を締結した後、日本から多くの移民がブラジルの地に渡りました。日本移民は遠く異国の地で様々な苦楽を経験しました。現在まで続く友好関係の原点は、そうした先人たちの苦労の上にあるといえます。

(写真1)
(写真2)
【展示史料0】
「日本国及伯剌西爾国間修好通商航海条約」
批准書(左)と収納箱(右)
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