サウジアラビア王国
日・サウジアラビア外相電話会談
令和7年9月2日
現地時間9月2日午前11時(日本時間同日午後5時)から約35分間、日・GCC外相会合等出席のためクウェート国を訪問中の岩屋毅外務大臣は、同会合を急遽欠席したファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード・サウジアラビア王国外務大臣(H.H. Prince Faisal bin Farhan Al-Saud, Minister of Foreign Affairs, the Kingdom of Saudi Arabia)と外相電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、ファイサル外相から、緊急用務のためクウェートを訪問できず、日・GCC外相会合に出席できなかったが、この機会に外相間で意見交換したい旨の発言がありました。
- 岩屋大臣から、本年の外交関係樹立70周年に際し、両国ハイレベルの要人往来が活発に行われていることは喜ばしく、引き続き緊密に意思疎通していきたい旨述べました。これに対し、ファイサル外相から、本年2回行った岩屋大臣との外相会談において、二国間関係及び地域情勢について有意義な意見交換ができており、両外相間で緊密な意思疎通が続いていることは喜ばしい旨述べました。
- 両外相は、イラン、ガザ、シリア等を含む最近の地域情勢について、率直な意見交換を行いました。
- イランについては、岩屋大臣から、本年6月のイスラエル・イランの攻撃の応酬に際し、湾岸諸国が両当事者に自制と対話を呼びかけたことの重要性を指摘するとともに、イラン核問題の対話による解決に向けて日本としても外交努力を続けていく旨述べました。これに対し、ファイサル外相から、イラン核問題の対話を通じた平和的解決を目指す両国の立場は同じである旨述べ、地域の安定化に向けた日本の一層積極的な役割を歓迎し、引き続き連携していきたい旨述べました。
- ガザ情勢については、岩屋大臣から、ガザにおける深刻な人道状況への対応の必要性を強調するとともに、「二国家解決」に対する一貫した支持を改めて表明したのに対し、ファイサル外相より、日本の対ガザ支援及び「二国家解決」への一貫した支持を評価する旨述べました。
- シリアについては、岩屋大臣から、シリア政府の平和的な移行を目指す姿勢を評価した上で、シリアの独立と主権の尊重の重要性を指摘したのに対し、ファイサル外相からも、シリア政府による政治的解決と国民和解に向けた対話への取組を後押ししていくことの重要性が指摘されました。
- さらに両外相は、インド太平洋情勢についても意見交換しました。
- 両外相は、二国間関係の更なる強化及び国際場裡における連携のために、引き続き緊密に意思疎通していくことで一致しました。