カタール国
第1回日・カタール外相間戦略対話
令和3年8月23日
カタール国を訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間8月23日午後13時(日本時間19時)から約90分間、ムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニー副首相兼外務大臣(H.E. Sheikh Mohammed bin Abdulrahman bin Jassim Al-Thani, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the State of Qatar)との間で「第1回戦略対話」を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、茂木大臣から、東京オリンピック競技大会でのカタール人選手の健闘を讃えつつ、2021年は日・カタール外交関係樹立50周年という節目の年であり、この機会に両国間の「包括的パートナーシップ」を更に深化させたい旨述べました。また、日本企業はカタールの発展及びインフラ構築に貢献してきており、今後も日本企業が円滑に活動できるよう、引き続き支援いただきたい旨述べました。また、茂木大臣より、来年のFIFAワールドカップの成功を祈念しました。
これに対し、ムハンマド大臣からは、茂木大臣の外務大臣としてのカタール初訪問を歓迎するとともに、2019年1月のタミーム首長訪日時に合意された「戦略対話」の第一回会合を開催できたことを嬉しく思う旨述べました。また、ムハンマド大臣から、東京オリンピックの成功に対する祝意が述べられました。 - 双方は、二国間関係について意見交換を行い、エネルギー分野に留まらない幅広い分野での交流・協力を促進し、良好な関係を一層発展させていくことで一致しました。また、茂木大臣は、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けた日本の考え方を紹介し、その理念が中東地域の発展に資するものと確信している旨述べたのに対し、ムハンマド外相からは、航行の自由や自由貿易等はカタールにとっても重要であり、日本のリーダーシップを評価するとの発言がありました。
- カタールは、アフガニスタン和平交渉をホストしてきたこともあり、双方は現下のアフガニスタン情勢や今後の見通しなどについて、じっくり議論し、引き続き連携していくことを確認しました。
- 双方は、湾岸情勢、中東和平、イランを含む中東情勢及び中国、北朝鮮等の東アジア情勢についても意見交換を行い、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を要請したのに対し、ムハンマド外相から支持を得ました。