中東
第六回中東における暴力的過激主義対策に関する対話の開催
令和5年3月16日
- 3月6日から10日にかけて、中東・北アフリカ地域から3名の専門家を招へいし、「第六回中東における暴力的過激主義対策に関する対話」を開催しました。
- 一行は、国連アジア極東犯罪防止研修所(UNAFEI)における意見交換、京都の妙心寺春光院における宗教間対話、広島平和文化センター及び国連訓練調査研究所(UNITAR) 広島事務所の訪問、日本在住の日本人ムスリムとの交流等を通じて、中東及び日本の共通課題である暴力的過激主義対策を議論しました。
- また9日、一行は山田外務副大臣を表敬しました。山田副大臣から、日本はイスラムと「和」や「寛容」を重視する精神を共有しており、長年中東各国と良好な関係を有している立場から、暴力的過激主義対策を含め国際社会の平和と繁栄に引き続き貢献していきたい旨述べました。これに対し、一行からは招へいに対する謝意が表明され、今回の訪日で得た知見を今後に活かすとともに、暴力的過激主義対策における日本の役割にも期待する旨が述べられました。
- その後一行は、9日に我が国の有識者を交えた「カウンターナラティブ(対抗思想)」をテーマとしたラウンドテーブルに参加し、暴力的過激主義対策の分野で日本が果たすべき役割につき意見交換を行いました。参加者は、暴力的過激主義に対抗するためには、イスラム教の宗派間や地域間での対話及びイスラム教と他の宗教の対話を活発に行っていくことが有益であるとの認識で一致しました。また、参加者からは、今後とも今回のような対話を続けていくことが有益であり、対話を開催した日本政府に感謝する旨の発言がありました。
[参考1]中東における暴力的過激主義対策に関する対話
暴力的過激主義思想は、根強く世界各地に残存・拡散しており、我が国もテロの標的の例外ではなく、我が国として、対話を通じた取組を行う必要がある。こうした観点から、中東地域への知的・人的貢献の一環として、平成30年から毎年、本邦に宗教指導者や専門家を招へいし、意見交換を実施するなど対話を重ねてきた。
[参考2]参加者一行
- (1)ハーカン・クユジュ・トルコ国家警察アカデミー助教授(Dr. Hakan Kiyici, Turkish National Police Academy Assistant Professor)
- (2)ウィサーム・ファフリー・ハザーイメ・ヨルダン大学政治学部国際関係学科助教授(Dr. Wisam Fakhry Hazimeh, Department of political science, the Prince Hussein bin Abdullah II School for International Studies, University of Jordan, Assistant Professor)
- (3)アディバ・ナウア・ハッサン2世大学院ティーチング・フェロー(Ms. Adiba Naoua, Hassan II University, Teaching Fellow)