オマーン国

令和8年8月20日
バドル外務大臣と握手する茂木外務大臣
会談の様子

 現地時間8月20日正午(日本時間同日午後17時00分)から3時間、茂木敏充外務大臣は、訪問中のオマーン・マスカットにおいて、バドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディ外務大臣と外相会談、共同記者発表及びワーキングランチを行いました。

1 冒頭

  1. バドル大臣から、茂木大臣のオマーン訪問に対する心からの歓迎が示されるとともに、来年は両国の外交関係樹立55周年を迎えることとなり、両国の「包括的パートナーシップ」をあらゆるレベル及び広い分野で一層発展させていきたい旨の発言がありました。
  2. 茂木大臣からは、本年2月末以降の3回にわたる電話会談を経て、バドル大臣との間で直接意見交換できることを嬉しく思う旨述べるとともに、同大臣がこれまで米・イラン間の仲介の役割を果たしてきたことに対し深い敬意を表しました。また、中東在住の邦人の退避にあたり、オマーンから多大な協力を得たことに対し、改めて感謝の意を伝えました。

2 二国間関係

  1. 茂木大臣から、オマーンからの長年にわたるLNGと原油の安定供給に対する謝意を改めて表明しました。また、日本は各国の自律性と強靱性を高める進化した「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)を推進しており、湾岸地域をはじめ中東地域全体の平和と安定に向け、引き続きオマーンとも緊密に連携していく考えを説明しました。また、日本は、今般のイラン情勢を受け、オマーンを含む湾岸諸国の経済・エネルギー強靱化に向けて、包括的な協力計画をまとめていることを伝えました。さらに、現在同国では、海水淡水化事業や、環境に配慮した鉄の製造等が進められており、日本として積極的な役割を果たしていく旨述べました。
  2. これに対し、バドル大臣から、オマーンを含む湾岸諸国の経済強靱化に向けた日本の役割は重要であり、これについての日本の取組を評価するとの発言がありました。また、日本との幅広い分野における協力関係の進展を歓迎するとしつつ、エネルギーの安定供給に向け、引き続き協力する旨の意向が表明されました。
  3. さらに、両大臣は、包括的パートナーシップの下で、様々な分野での協力を一層強化していくことを確認しました。
  4. 具体的には、以下の分野で一層の連携を確認しました。
    1. 水素やアンモニアの開発に関する協力覚書を基礎としたクリーンエネルギー
    2. 「日・オマーン防衛協力覚書」に基づく協力や海賊対処行動等に従事する自衛隊艦艇等への補給支援
    3. 外国人国費留学生受け入れ
    4. 相互の観光客数増加

3 地域・国際情勢

  1. 茂木大臣は、イラン情勢について、米・イラン間で軍事的緊張が継続していることを心配しつつ、ホルムズ海峡が一刻も早く開放されることの重要性を強調しました。また、米・イラン間の更なる協議を通じて、イランの核問題等を含め最終合意が早期に実現することが重要であり、日本も引き続き外交努力を重ねていく旨述べました。
  2. さらに、茂木大臣は、ホルムズ海峡について、いかなる追加的費用もない形で、全ての船舶が自由で安全に通航できることの重要性を強調しました。これに対し、バドル大臣からは、国連海洋法条約などの国際法に則った形でホルムズ海峡のあり方が決定されるべきである旨の反応がありました。その上で、両大臣は、今後のホルムズ海峡のあり方は、海峡沿岸国、利用国、IMOなど国際社会全体で議論していくことが不可欠であるとの認識で一致し、今後も、両国間の様々なレベルで議論を続けていくことを確認しました。
  3. また、両大臣は、現在の紅海情勢に対する強い懸念を共有しつつ、ホーシー派によるエスカレーションを防ぐために緊密に連携していくことで一致しました。バドル大臣からは、日本のこれまでのイエメンに対する支援に対して高い評価が述べられました。
  4. このほか、両大臣は、パレスチナ情勢に係る「二国家解決」の実現に向けた取組、核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮への対応をはじめとする東アジア情勢についても意見交換を行い、中東地域、インド太平洋地域のそれぞれの諸課題について連携して対応していくことを確認しました。

オマーン国へ戻る