イラン・イスラム共和国
日・イラン首脳会談
令和元年9月24日
9月24日,午前11時頃から約1時間,国連総会のためにニューヨークを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,ローハニ・イラン大統領と日イラン首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 両首脳は,先般のサウジアラビアの石油施設に対する攻撃により,事態が深刻化していることを踏まえ,中東地域の緊張緩和及び情勢の安定化に向けて率直な意見交換を行いました。
- その中で,安倍総理から,中東情勢の深刻化への強い懸念を示すとともに,イランには地域の平和と安定に向けて建設的な役割を果たしてほしい旨述べ,日本としても緊張緩和と情勢の安定化に向けて役割を果たしていく考えを伝えました。これに対し,ローハニ大統領から,地域の安全保障はイランにとっても重要であり,協力して対処していきたい旨の発言がありました。
- また,安倍総理から,イランによる一連の核合意の履行停止措置について懸念を伝え,核合意を損なう措置を控えるよう強く求めました。これに対し,ローハニ大統領からイランの立場について説明があるとともに,日本は核兵器,イランは化学兵器の犠牲者であり,すべての大量破壊兵器に反対するとの立場の表明がありました。
- さらに,安倍総理から,中東から原油の8割以上を輸入する日本にとって中東における航行の安全確保は極めて重要であり,イランが船舶の安全な航行確保に向けて沿岸国としての責任を全うするよう要請しました。
- 両首脳は,二国間関係についても意見交換を行い,引き続き,外相レベルをはじめあらゆるレベルで意思疎通を継続していくことで一致しました。