シリア・アラブ共和国

シリア及び地域の将来の支援に関するブリュッセル会合

平成29年4月27日

4月5日(水曜日)(現地時間),ベルギーのブリュッセルにおいて,EU,国連,独,クウェート,ノルウェー,カタール及び英国の共催で「シリア及び地域の将来の支援に関するブリュッセル会合(Supporting the future of Syria and the region Brussels Conference, 2017)」が開催され,我が国からは薗浦外務副大臣が出席したところ,会合の概要は以下のとおり。

1 会合の経緯

  • ブリュッセル会合
シリア危機が7年目に入り,約1300万人を超える難民・国内避難民の発生を含む深刻な人道危機が継続している状況を踏まえ,国際社会に対して新たな支援拠出を呼びかけるべく本会合が開催された。昨年2月にロンドンで開催された「シリア危機に関する支援会合」のフォローアップ会合としての位置付けもあった。

2 会合の概要

(1)本件会合には,約70の国・地域機関の代表やNGO等が出席。首脳級では,ムルキー・ヨルダン首相,サアド・ハリーリ・レバノン首相が出席し,カナダ,フランス,ドイツ,イタリア,オランダ,ノルウェー,スウェーデン,イラク,クウェート,カタール等が外相級を派遣し,国際・地域機関から,グテーレス国連事務総長,デ・ミストゥーラ国連シリア担当特使,オブライエン人道問題担当国連事務次長及びモゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表等が出席。米国,ロシアは外務次官が出席した(参加国・機関の代表団リスト(PDF))。

(2)会合では,昨年2月の「シリア危機に関するロンドン支援会合」において表明されたシリア危機に対応するための国際支援の履行状況が確認され,本年または複数年に亘る支援を含めた新たな支援表明が行われた。最終的なプレッジ額は,約97億ドル(2017年約60億ドル,2018年~2020年約37億ドル)となり,前回ロンドン会合とほぼ同額となった。これ以外にも,国際金融機関やドナーから300億ドルの借款供与が表明された。

(3)薗浦外務副大臣は,スピーチの中で,前日(4月4日)に発生したシリアでの化学兵器使用を強く非難した上で,2011年のシリア危機発生以降,日本のシリア及び周辺国に対する支援が約19億ドルに達したことを述べ,2017年に日本が新たにシリア・イラク及び周辺国に対し約2.6億ドルの支援実施を決定したこと,そのうち,避難民の支援や電力分野での復旧,若者の人材育成及び女性のエンパワメントといった分野でシリア国内向けの支援を重視していること,シリア全土での停戦と安全かつ持続的で,阻害されることのない人道アクセスが政治プロセスの進展に繋がる必要があること強調し,出席した関係国や国際機関から高く評価された(薗浦副大臣のスピーチ(日本語(PDF) / 英語(PDF))。なお,我が国は,2017年の新規支援額としては,ドイツ(13.9億ドル),EU(13.6億ドル),英国(6.25億ドル),米国(5.66億ドル),カナダ(2.74億),ノルウェー(2.69億ドル)に次いで第6位であった(各国・機関のプレッジ額(PDF))。

3 会合の評価

(1)今回の会合では,4日にシリアのイドリブ県(ハーン・シェイフーン)での化学兵器使用による多数の死傷者の発生を受け,殆どの国・機関の代表がスピーチでこれに言及した。

(2)同事案が注目されたことにより,改めてシリア危機解決には人道支援のみならず,国連安保理決議第2254号をはじめとする関連安保理決議及びジュネーブ・コミュニケに基づく政治解決の必要性が指摘され,国連が仲介するジュネーブでのシリア人対話に対する支援が表明された。

(3)また,会合出席者の多くから,安全で持続的かつ阻害されないシリア全土での人道支援アクセスの重要性が強調された。なお,政治プロセスの進展を条件とした復興支援については,国連,EU及び世銀により被害状況とニーズ調査が行われている旨紹介があった。

4 その他

  • ファーフーリー・ヨルダン計画・国際協力大臣と
  • シャノン米国国務次官
薗浦副大臣は本会合の機会を利用し,サバーハ・ハーリド・クウェート第一副首相兼外務大臣,ファーフーリー・ヨルダン計画・国際協力大臣,シャノン米国国務次官,ガチロフ・ロシア外務次官などの各国政府要人と二国間関係や中東・東アジア地域情勢につき有意義な意見交換を行った。また,ジャアファリー・イラク外相やアルファーノ伊外相とも立ち話を行った。


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