シリア・アラブ共和国

第3回シリア人道支援会合

平成27年4月3日

3月31(火曜日)午前9時から17時30分頃まで(現地時間),クウェート・シティーのバヤーン・パレスにおいて,クウェート政府主催,潘基文国連事務総長及びサバーハ・クウェート首長共同議長の下,「第3回シリア人道支援会合(Third International Humanitarian Pledging Conference for Syria)」が開催され,我が国からは,中山外務副大臣が出席したところ,会合の概要は以下のとおり。

1 会合の経緯

シリアにおいて人道状況の悪化が継続する中,引き続き,1000万人を超えるシリア難民・国内避難民,ホストコミュニティ等に対する支援が必要な状況において,2014年12月,国連は,シリア国内及び周辺国に対する支援として,総額約84億ドルの人道支援アピールを発出した。これを踏まえ,国際社会に対して拠出を呼びかけるべく本件会合が開催された。

2 会合の概要

(1)本件会合には,我が国のほか,クウェート(主催者),米,英,アラブ諸国を始めとする80以上の国,国際・地域機関の代表等が出席した。主な出席者は,アッラーウィー・イラク第三副大統領,ヌスール・ヨルダン首相,サラーム・レバノン首相,サマンサ・パワー米国連大使,シュクリ・エジプト外相,アッサーフ・サウジアラビア財務相等,閣僚級が多数出席。国際機関からは,潘基文国連事務総長の他,エイモス人道問題担当国連事務次長,グテーレス国連難民高等弁務官,エル・アラビー・アラブ連盟事務総長,スティリアニディス欧州委員等が出席。

(2)会合において,各国からは,上記の人道支援アピールに対する貢献が発表されるとともに,シリア人の子どもに対する支援強化を始めとして増大するニーズに対応した人道支援の強化,シリア周辺国のシリア難民受入れ能力の強化,シリア国内への人道アクセス拡大のための国連安保理決議第2139号,同第2165号及び同第2191号の着実な実施,人道支援分野と開発支援分野の一層の連携,シリア周辺国以外の国によるシリア難民受入れ拡大のほか,シリア問題の政治面での根本的な解決の必要性等が指摘された。

(3)我が国については,中山外務副大臣から,日本がこれまで総額約4億ドル以上の対シリア及び周辺国に対する人道支援を実施してきたこと,さらに,日本は,本年,既に表明済みの支援も含め,当面,総額約5.09億ドルの支援を実施することを表明するとともに,こうした支援を着実に実施し,国際社会と協力して,引き続き,人道支援と政治対話への貢献を車の両輪として取り組んでいく考えであることを表明した。(中山外務副大臣ステートメント
 
 

なお,本会合のマージンにおいて,中山副大臣は,ヌスール・ヨルダン首相,サバーハ・クウェート第一副首相兼外相及びスウェイン英国際開発省閣外相とバイ会談を行ったほか,サマンサ・パワー米国連大使,シュクリ・エジプト外相,グテーレス国連難民高等弁務官,スティリアニディス欧州委員を始めとする多くの各国・機関の出席者と立ち話を行った。

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    ヌスール・ヨルダン首相との会談
  • 画像2
    サバーハ・クウェート第一副首相兼外務大臣との会談
(4)主催国のクウェートが5億ドルのプレッジを行ったのを始めとして,EU:約5.37億ドル,米国:5.07億ドル,独:約1.6億ドル,英国:約1.5億ドル,UAE:1億ドル,ノルウェー:約9,300万ドル,サウジアラビア:6000万ドル,スウェーデン:約4,000万ドル,デンマーク:約3,600万ドル,オランダ:約3,500万ドル,スイス:約2,570万ドル,仏:約2,150万ドル,豪州:2,000万ドル,伊:約1,800万ドル,フィンランド:1,600万ドル,カナダ:1,500万ドル,韓国:1,500万ドル,アイルランド:約1,300万ドル,ベルギー:約1,050万ドルほか多数の国から,追加支援のプレッジがあった。

(5)今回の会合で示された最終的なプレッジ額の詳細は,追って国連が発表する予定としつつ,国連事務総長の閉会挨拶において,今回の会合のプレッジ総額は約38億ドルと発表された(追って,国連人道問題調整事務所(OCHA)のホームページにプレッジ総額が38億ドルであった旨掲載された。)。
 

3 会合の評価

(1)今回の会合では,昨年1月の第2回シリア人道支援会合におけるプレッジ総額である24億ドルをはるかに上回る約38億ドルのプレッジが行われた。このことは,シリア情勢の悪化が長引く中,人道状況改善に向けて,国際社会が引き続き一致協力して取り組むとの姿勢を示す重要な機会となった。

(2)これまで,シリア及び周辺国に対する人道支援に積極的に取り組んできた我が国としても,ハイレベルで本件会合に出席し,総額約5.09億ドルの支援を表明することにより,改めてその存在感を示すことができた。また,我が国の取組に対しては,本件会合の主催国であるクウェート政府を始めとして,出席している各国・機関からも高い評価が示された。

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