シリア・アラブ共和国
第3回シリア人道支援会合における中山外務副大臣ステートメント
平成27年3月31日
本会合を主催されたクウェート国首長及びクウェート政府,また本会合開催に向けた国連事務総長及び国連関係機関の努力に敬意を表します。
また,先般の邦人殺害テロ事件やチュニジアにおける銃撃事件の際の国際社会からの哀悼と連帯のメッセージに感謝します。
シリアの人道状況の悪化に歯止めがかからない中,国際社会は,1000万人を超えるシリア難民・国内避難民やホストコミュニティ等に対して,引き続き支援を行っていく必要があります。
このような人道状況に対応するため,日本は,シリア及び周辺国に対し,2014年までに総額約4億ドル以上の人道支援を実施してきました。これには,保健・衛生,食料といった短期的に必要な支援だけではなく,女性・子ども,教育といった中長期的に必要な支援も含まれます。
また,本年については,既に表明済みの支援も含め,日本は,当面,次に述べる支援を実施します。これにより,本年に入ってから日本が表明したシリア及び周辺国への支援総額は約5.09億ドルになります。
- 本年1月に安倍総理がカイロで表明した約2億ドルの支援の一貫として,シリア難民,国内避難民,ホストコミュニティ等に対する,食料,医療,教育,女性や子どもの保護等の分野における約1.16億ドルの人道支援
この人道支援を更に拡充し,
- 寒波の影響を受けたシリア難民,国内避難民等に対し,防寒対策物資,追加食料等を提供するための600万ドルの緊急人道支援
- ヨルダンが医療機材等を調達するための約1670万ドルの無償資金協力による支援
- シリア難民流入の影響を受けたトルコの地方自治体のインフラサービス改善のための約3.7億ドルの円借款
日本は約束を守る国です。こうした支援を着実に実施し,国際社会の皆様と協力して,引き続き,人道支援と政治対話への貢献を,車の両輪として取り組んで行く考えです。