パレスチナ
日・パレスチナ外相会談
令和3年8月17日



パレスチナを訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間8月17日午前11時15分(日本時間同日午後5時15分)から30分間、リヤード・マーリキー・パレスチナ外務・移民庁長官(H.E. Dr.Riad Malki, Minister of Foreign Affairs and Expatriates of Palestine)との間で外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、茂木大臣から、5月の電話会談に続き、初めて対面で意見交換をすることができ、嬉しく思う旨述べました。これに対して、マーリキー長官から、茂木大臣のパレスチナ訪問を歓迎し、日本・パレスチナ関係の強化を図っていきたい旨述べました。
- 茂木大臣から、今般のUNRWA経由での370万ドルの食糧援助への署名によって、本年6月以降の日本のパレスチナ支援の総額が2,300万ドル以上となったことに言及しつつ、ガザ復興や新型コロナ対策を含むパレスチナ支援において、引き続き積極的な役割を果たしていく旨述べたのに対し、マーリキー長官からは、日本の支援に対する謝意が表明されました。また、茂木大臣から、中東和平に関して、日本の「二国家解決」支持の姿勢は変わらない旨述べ、5月の停戦が維持されていることを高く評価しつつ、暴力の応酬を繰り返さないためにもパレスチナ・イスラエル双方の関係者の一層の努力が必要である旨述べました。これに対し、マーリキー長官からは、日本を始めとする国際社会の支援を得ながら、信頼醸成に努力していきたい旨述べました。
- さらに、茂木大臣から、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けた日本の考え方を紹介し、その理念が中東地域の発展にも資するものであると述べたのに対し、マーリキー長官からは、FOIPのうたう法の支配や自由貿易は重要な価値であり、日本のリーダーシップを評価するとの発言がありました。
- 会談の後、茂木大臣とマーリキー長官の立ち合いの下、馬越正之パレスチナ関係担当大使兼パレスチナ暫定自治政府日本国政府代表事務所長とカリム・アメル国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)パートナーシップ局長との間で、パレスチナ難民に対するUNRWAを通じた食糧援助(供与限度額4億円)の無償資金協力に関する書簡の署名・交換が行われました。