パラグアイ共和国
日・パラグアイ首脳会談
令和6年5月3日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
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現地時間5月3日午後5時10分(日本時間4日午前6時10分)から約60分間、パラグアイ共和国を訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、サンティアゴ・ペニャ・パラシオス・パラグアイ共和国大統領(H.E. Mr. Santiago PEÑA PALACIOS, President of the Republic of Paraguay)と日・パラグアイ首脳会談を行ったところ、概要以下のとおりです。その後、共同記者発表を実施しました。なお、午後8時30分から、同行した日本企業関係者の同席の下、ペニャ大統領主催の夕食会に出席予定です。
- 冒頭、ペニャ大統領から、パラグアイの歴史について説明があるとともに、岸田総理大臣の初めてのパラグアイ訪問を歓迎する、パラグアイにとり大事な友人である日本との二国間関係をさらに強化したい旨発言がありました。これに対し、岸田総理大臣からは、今回の訪問を通じて、自由、民主主義、人権、法の支配等の価値と原則を共有する重要なパートナーであるパラグアイとの100年以上にわたる友好協力関係を新たな高みに引き上げたい旨表明しました。
- 両首脳は、東アジア情勢について意見交換を行い、力による一方的な現状変更の試みは許されるものではなく、自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて今後も両国が協働していくことを確認しました。また、両首脳は、軍縮・不拡散や安保理改革といった国際社会における様々な課題に対し、両国の協力が重要である旨一致しました。
- ペニャ大統領は、60年以上にわたり様々な分野において日本が実施してきた開発協力案件に対する謝意を表明しました。これに対し、岸田総理から、パラグアイの経済発展や投資促進につながる経済協力を引き続き展開すべく、パラグアイ政府の支援を得たい旨述べました。
- 岸田総理大臣は、パラグアイの約1万人の日系コミュニティについても言及し、1936年の移住開始以来、88年にわたり日系人を温かく迎えて入れているパラグアイ社会に対する謝意を表明しました。これに対し、ペニャ大統領は、農業分野を中心にパラグアイの開発と発展に貢献した日本人移住者への敬意と謝意を表明しました。
- 両首脳は、二国間経済関係についても意見交換を行いました。岸田総理大臣は、競争力のある労働力や豊富な水力資源等の良好な投資環境を有するパラグアイに対する日本企業の期待は大きく、今回のパラグアイ訪問にも多くの日本企業に同行いただいた旨述べました。これに対し、ペニャ大統領も多くの日本企業によるパラグアイへの進出に対する期待を表明しました。
- また、両首脳は、パラグアイが本年上半期のメルコスール議長国を務めていることも踏まえ、日本とメルコスールとの関係強化の重要性を確認するとともに、「日・メルコスール経済関係緊密化のための対話」の機会等も活用し、幅広い分野においてメルコスールの経済関係強化の在り方を検討していくことで一致しました。
- 両首脳は、今回の岸田総理大臣のパラグアイ訪問の機会に、情報通信分野や宇宙分野を始めとして、官民の様々な分野の協力覚書が署名され、伝統的な開発協力の域を超えた新しい分野において協力が深まっていることを歓迎しました。両首脳は、今後さらに二国間の協力・交流の幅を広げていくことで一致しました。