ブラジル連邦共和国

令和7年3月26日
ルーラ大統領を出迎える石破総理 (写真提供:内閣広報室)
日・ブラジル首脳会談 (写真提供:内閣広報室)
共同記者発表 (写真提供:内閣広報室)

 3月26日、午後6時5分から約95分間、石破茂内閣総理大臣は、国賓として訪日中のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ・ブラジル連邦共和国大統領(H.E. Mr. Luiz Inacio Lula da Silva, President of the Federative Republic of Brazil)と、迎賓館において、首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです(少人数会合:午後6時5分から約45分間、拡大会合:午後7時から約50分間)。
 また会談後、両首脳は、「日・ブラジル戦略的グローバル・パートナーシップ・アクション・プラン2025-2030」を始めとする協力文書の発表に立ち会い、共同記者発表を行いました。その後、石破総理大臣主催の夕食会が行われました。

1 二国間関係総論

  1. 石破総理大臣から、外交関係樹立130周年であり「日本ブラジル友好交流年」と位置付けた節目の年である本年、コロナ禍後初の国賓としてルーラ大統領を日本に迎えることができて光栄である旨述べました。
  2. ルーラ大統領からは、今次訪日における歓迎と、昨年ブラジルが議長国を務めたG20プロセスにおける日本の協力に対する謝意が表明されました。
  3. その上で両首脳は、「戦略的グローバル・パートナー」として、日・ブラジル関係を一層強化していくため、隔年で相互に相手国を訪問し会談を行うことで一致しました。

2 外交・安全保障

  1. 両首脳は、国連創設80周年に当たる本年、安保理改革の具体的進展に向けてG4で引き続き連携していくことを確認しました。
  2. 両首脳は、ウクライナや中東、東アジア情勢を含む国際情勢について意見交換を行いました。石破総理大臣からは、世界のどこであっても力や威圧による一方的な現状変更の試みを許してはならない旨述べました。また、石破総理大臣から、北朝鮮による拉致問題の即時解決に向けた引き続きの理解と協力を要請しました。その上で、両首脳は、引き続き地域情勢について緊密な意思疎通を続けていくことで一致しました。

3 経済・貿易投資

  1. 両首脳は、日本とブラジルの間の貿易・投資関係を一層強化し、経済関係を更なる高みに引き上げることを確認しました。石破総理大臣から、今回、ブラジルから100名を超える経済ミッションの方々が訪日され、官民で約80件の協力プロジェクトが発表されたことを歓迎し、日本企業の投資の拡大に当たっては、ルーラ大統領が推進する税制改革やインフラ整備等のビジネス環境整備のための取組が極めて重要である旨指摘し、こうした取組の前進に向けたルーラ大統領のリーダーシップへの期待を述べました。
  2. 両首脳は、日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みを早期に立ち上げ、その下で、貿易関係の深化に向けて協議を進めることを確認しました。
  3. 両首脳は、創設から30周年を迎えるWTOを中核とする国際貿易体制の重要性を確認し、日本とブラジルが連携してこれを擁護していくことで一致しました。

4 環境・気候変動

  1. 石破総理大臣は、国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)において、議長国であるブラジルと協力していく旨述べました。
  2. 石破総理大臣は、昨年立ち上げた「日・ブラジル・グリーン・パートナーシップ・イニシアティブ(GPI)」の下、オファー型協力も活用しつつ、劣化牧野回復やアマゾン違法森林伐採対策を柱として協力を進めていく旨述べました。ルーラ大統領からは、日本の協力に対する謝意と、アマゾンの保護と気候変動対策に向けた更なる連携への意欲が表明されました。
  3. 両首脳は、昨年立ち上げた「持続可能な燃料とモビリティのためのイニシアティブ:ISFM(アイスファム)」の下、日本とブラジルが、両国の強みを活かしながら、世界の自動車分野における脱炭素化をリードしていくことを確認しました。
  4. 石破総理大臣は、GREEN×EXPO 2027へのブラジルの参加を呼びかけました。

5 人的交流

 石破総理大臣は、ブラジルの大阪・関西万博への出展に謝意を述べ、両首脳は、共に万博を盛り上げていくことで一致しました。

(参考)別添

  1. 日・ブラジル戦略的グローバル・パートナーシップ・アクション・プラン2025-2030(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文(PDF)別ウィンドウで開く概要(PDF)別ウィンドウで開く
  2. 協力文書の一覧(PDF)別ウィンドウで開く

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