ブラジル連邦共和国

平成27年6月15日
写真提供:内閣広報室
本15日午後4時30分から約15分間,安倍晋三内閣総理大臣は,日本とブラジル両国の経済界の主要なリーダーから構成される「日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議」の日本側メンバーによる表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
 
1.冒頭,三村明夫日本側座長(新日鐵住金相談役名誉会長)から,5月18日,リオデジャネイロで第5回賢人会議を開催したことを報告し,(1)石油・ガス,自動車及びインフラ等の優先分野での取組み,(2)フォローアップ体制確立,(3)首脳レベルの関係維持等を盛り込んだ提言書を安倍総理大臣に手交しました。三村座長は,ブラジルの経済成長が鈍化する中でブラジルの産業競争力強化に向けた提言等も含まれる旨説明しました。また,他の賢人会議メンバーから,造船,インフラ等の各分野について最近の状況と提言内容を説明しました。
 
2.安倍総理大臣は,賢人会議メンバーからの報告を受けて,提言内容を踏まえ,ビジネス環境の改善,日伯経済関係の一層の強化に向け引き続き官民一体となって取り組みたい旨述べました。
 
(参考)日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議
 
1.趣旨
2004年の日伯首脳会議で設置が合意された「日伯21世紀協議会」が,2006年7月,第2回会合開催後,小泉総理(当時)に提出した提言のうち,特に経済分野に関し,実現可能な具体的優先課題を選定し,日伯間の戦略的経済パートナーシップの再活性化に貢献することを目的として設立。本件賢人会議は,会合の結論を各々の政府首脳に提言することを期待している。
 
2.メンバー構成
(日本側)
座長 三村明夫氏(新日鐵住金相談役名誉会長)
内山田竹志氏(トヨタ自動車取締役会長)
飯島彰己氏(三井物産代表取締役会長,日本経済団体連合会日伯経済委員会委員長)
矢島浩一氏(国際協力銀行代表取締役副総裁)
釜和明氏(IHI代表取締役会長)
榊原定征氏(日本経団連会長)
 
(ブラジル側)
名誉座長 エリエゼル・バチスタ・ダ・シルヴァ氏(ヴァーレ社特別顧問)
座長 カルロス・マリアーニ・ビテンクール氏(伯石油化学工業連盟会長)
ロベルト・ロドリゲス氏(元農務大臣)
ルシアノ・コウチーニョ氏(ブラジル経済社会開発銀行(BNDES)総裁)
ムリーロ・フェレイラ氏(ヴァーレ社社長)
 
3.これまでの会合開催実績
2007年5月28日  第1回会合(於:サンパウロ)
2007年7月5日   第2回会合(於:東京)
2009年10月16日  第3回会合(於:リオデジャネイロ)
2013年8月20日   第4回会合(於:リオデジャネイロ)
2015年5月18日   第5回会合(於:リオデジャネイロ)
 
4.今回の提言書のポイント
(総論) 日伯経済関係強化のための優先分野における両国官民による取組み,フォローアップ体制確立及び首脳レベルの関係維持。
(優先分野) (1)石油・ガス、(2)自動車/産業競争力強化、(3)インフラ
(両国政府による合意) 昨年両国首脳が構築を決定した戦略的グローバルパートナーシップの経済分野(医療・保健分野における協力、穀物輸送インフラ、日伯農業・食料対話、造船、人材育成、インフラ支援等)につき、両国官民が連携して更に推進していくことが不可欠であるとの認識を共有。
(フォローアップ体制) 日本ブラジル経済合同委員会との更なる連携強化の一環として、今後の同合同委員会では、賢人会議で選定した優先分野につきフォローアップを行い、今後議論すべき新たな優先分野につき賢人会議へ提案を行うことで合意。
(今後のスケジュール) 賢人会議は毎年の開催とし、次回は2016年に東京での開催を予定。

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