中南米

平成28年5月6日
バイデン米副大統領
日本の政策の説明
ケリー米国務長官

1 概要

  • (1)5月4日,黄川田仁志外務大臣政務官は,米国・ワシントンにおいて開催された米・カリブ・中米エネルギーサミットに出席しました。
  • (2)本会合は,バイデン米副大統領の主催により本年初めて開催されたもので,中米及びカリブ地域の各国大統領,首相等の各国代表に加え,我が国を始めとする域外国国及び世界銀銀行等の国際機関からの代表並びに民間セクターの代表者が参加し,エネルギー安全保障,エネルギーの多様化・効率化,クリーンエネルギーの創出に向けた地域の協力等について幅広い議論が行われました。
  • (3)本会合において黄川田政務官は,日本政府を代表して,日本の中米・カリブ地域に対する省エネルギー・再生可能エネルギー分野における協力について説明しました。
  • (4)また,本会合の昼食会及びレセプションにおいて,黄川田政務官は主催者のバイデン米副大統領及びケリー米国務長官とそれぞれ立ち話を行いました。

2 二国間会談の実施

 黄川田政務官は,本サミットの機会に,ジャマイカのホルネス首相,ニカラグアのハレスレーベンス副大統領及びスリナムのバドレイシン外相と個別に二国間会談を行ったほか,ホンジュラスのエルナンデス大統領,パナマのバレーラ大統領,グアテマラのモラレス大統領,コスタリカのチャコン副大統領,バルバドスのボイス首相府付大臣,メキシコのエルナンデス・エネルギー省電力担当次官等と立ち話を行いました。二国間会談の概要は以下のとおりです。

(1)ホルネス・ジャマイカ首相

(写真1)
(写真2)

 黄川田政務官から,ホルネス首相の首相就任に対する祝意を表明するとともに,ホルネス新政権とも従来の良好な二国間関係を更に深化させていきたい旨述べ,ホルネス首相からは,祝意に対する謝意が表明されました。
 このほか,ジャマイカ側から,JICAとIDBによる再生可能エネルギー及び省エネルギー分野での協調融資の枠組(CORE)による融資に関心を有している旨述べるとともに,エネルギーとともにジャマイカにとって重要である水資源の問題についても日本の協力を得たい旨述べ,黄川田政務官からは,安倍総理もジャマイカを含むカリコム諸国との関係を重視し,カリコム諸国が抱える小島嶼開発途上国(SIDS)特有の脆弱性に鑑み,一人あたり所得水準のみに依らない協力実施の意図を表明しており,今後も必要な協力を行いたい旨述べました。

(2)ハレスレーベン・ニカラグア副大統領

(写真3)
(写真4)

 黄川田政務官から,昨年の外交関係樹立80周年,「日・中米交流年」の際に強化された日・ニカラグア友好関係を今後も一層強化したい旨述べたほか,日本は,「環境保全と防災」を対ニカラグア国別援助方針の重点分野の一つとしており,自然災害が多く発生するという共通点を持つニカラグアに対して,日本がこれまで培ってきた,防災分野における知識と経験を共有したい旨述べ,また,ニカラグアに進出する日本企業に対する支援を要請しました。
 これに対し,ハレスレーベン副大統領から,日本のこれまでの支援に対する謝意が表明されるとともに,日本の災害からの復興は,ニカラグアにとって学ぶ点が多く,今後も日本のノウハウを参考にしてきたい旨述べ,日本からの投資及び日本企業の進出はニカラグアの雇用創出につながるものであり歓迎したい旨述べました。

(3)バドレイシン・スリナム外相

(写真5)

 両国の間で,国際場裡において今後も緊密に協力していくことで一致したほか、バドレイシン外相からは,日本による中米・カリブ地域に対する支援を評価する旨述べました。これに対し、黄川田政務官から、カリコム若手行政官招へい等、これまでの日本のカリブ諸国に対する支援について紹介し、今後もスリナムのニーズを理解しながら支援を行っていきたい旨述べました。

3 その他

(写真6)
(写真7)

 3日,黄川田政務官は,本会合出席の機会に,米国海軍兵学校を訪問し,カーター海軍兵学校長を表敬するとともに,日本人教授・教官との意見交換及び校内視察を行いました。


中南米へ戻る