メキシコ合衆国
英利外務大臣政務官のメキシコ合衆国訪問(結果)
8月24日から29日まで、英利アルフィヤ外務大臣政務官は、第14回ビジネス環境整備委員会の日本側議長を務めるために、メキシコ合衆国を訪問しました。概要は以下のとおりです。
1 第14回ビジネス環境整備委員会



28日、英利政務官は、日・メキシコ経済連携協定(EPA)に基づき設置された第14回ビジネス環境整備委員会に出席し、グティエレス経済省通商担当次官(Dr. Luis Rosendo Gutiérrez Romano, Undersecretary for Foreign Trade, Secretariat of Economy of the United Mexican States)と共に共同議長を務めました。
本会合には、日本側から、関係省庁・機関、メキシコ日本商工会議所の関係者等が出席し、メキシコ側からも関係省庁・機関及び企業関係者等が出席した上で、両国の関心事項である、投資環境全般、治安、基準認証、社会インフラ、労務、税務・通関、民間諮問会議、貿易及び投資の促進、税関、衛生植物検疫措置、市場アクセス、人材育成に向けた協力等、企業が抱えるビジネス環境に係る課題や問題意識について議論・意見交換を行いました。
英利政務官からは、2005年の日メキシコEPA発効以降、飛躍的発展を遂げた日墨経済関係の重要性及び日系企業がメキシコの経済・社会発展に貢献している旨強調するとともに、日本からの投資の維持及び一層の促進のためには、投資の法的安定性及び予見可能性が重要である点を指摘した上で、ビジネス環境整備に向けた、経済省による引き続きの協力を要請しました。
グティエレス次官からは、変転が見られる国際情勢の下で日墨経済関係の一層の強化は一層重要であり、日本とメキシコのバリューチェーンの強化に向けて連携していきたい旨の発言がありました。また、同席したメルカド墨外務省筆頭次官からは、日本とメキシコは、重要なパートナーであり、メキシコにおける日系企業の存在は重要であることから、今後も関係強化に取り組んでいきたい旨述べるとともに、JICA等を通じた国際協力関係の深化に向けても取り組んでいきたい旨発言がありました。
また、出席した関係省庁、企業関係者からも各議題について、積極的なやりとりがありました。
2 アグアスカリエンテス州訪問(8月24日~25日)
(1)ヒメネス・アグアスカリエンテス州知事との会談


25日、英利政務官は、アグアスカリエンテス州を訪問し、ヒメネス同州知事と会談し、日本とメキシコ、特に日本とアグアスカリエンテス州との一層の関係強化等について意見交換を実施しました。
会談において、英利政務官から、進出日系企業に対するヒメネス州知事によるこれまでの協力に謝意を表明するとともに、進出日系企業の事業継続及び更なる拡大に向けた協力を要請しました。両者は、日本とアグアスカリエンテス州、また、日本とメキシコの関係強化に向けて連携することで一致しました。
(2)その他


25日、英利政務官は、アグアスカリエンテス州政府関係者と共に、メキシコ日産アグアスカリエンテス第1工場を視察しました。
3 グアナファト州訪問(8月25日~26日)
(1)ガルシア・グアナファト州知事との会談


25日、英利政務官は、ガルシア・グアナファト州知事と会談し、日本とメキシコ、特に日本とグアナファト州との一層の関係強化等について意見交換を実施しました。
会談において、英利政務官から、進出日系企業に対するガルシア州知事によるこれまでの協力に謝意を表明するとともに、治安の改善等進出日系企業の事業継続及び更なる拡大に向けた協力を要請しました。両者は、日本とグアナファト州、また、日本とメキシコの関係強化に向けて連携することで一致しました。
(2)サンティジャーナ・グアナファト・プエルトインテリオール(GPI)代表との意見交換

26日、英利政務官は、グアナファト・プエルトインテリオール(GPI)を訪問した機会に、サンティジャーナGPI代表と、日本とメキシコの経済関係の一層の強化に関する意見交換を実施しました。
(3)その他

26日、英利政務官は、グアナファト・プエルトインテリオール内に位置するデンソー・メキシコのシラオ工場を視察しました。その後、現地に進出する日系企業関係者との意見交換を実施しました。
4 メキシコシティ訪問(8月26日~29日)
(1)メルカド墨外務省筆頭次官との会談

27日、英利政務官は、メルカド筆頭次官(Ms. María Teresa Mercado Pérez, Undersecretary of Foreign Affairs of the United Mexican States)と会談し、二国間関係の強化等について意見交換を実施しました。
英利政務官は、あらゆる機会を捉えて、ハイレベル対話を含む日本とメキシコの交流を促進したい旨述べるとともに、メキシコにおける日本の投資の維持及び一層の拡大に向けて、様々な分野における協力を要請しました。また、英利政務官は、メキシコにおける日本の投資の維持及び一層の拡大に向けた法的安定性及び予見可能性の維持及び向上の重要性について述べるとともに、国際協力分野における二国間協力の更なる深化に向けて連携していきたい旨述べました。
これに対し、メルカド筆頭次官は、英利政務官の訪問を歓迎し、日本とメキシコが政治・経済・文化等様々な分野において一層緊密に協力していかなければならず、かかる観点から、両国の交流の一層の促進の必要性に同意する旨述べました。
両者は、歴史的な友好国であり、戦略的グローバル・パートナーである日本とメキシコの関係強化に向けて連携することで一致しました。
(2)日系人との懇談




27日、英利政務官は、現地日系団体である日墨協会を訪問し、あかね記念館の視察及び先亡者慰霊碑へ献花を行うとともに、日墨協会幹部等との懇談を実施し、日墨協会関係者との間で、今後の政府と日系社会との連携の方策等につき意見交換を行うとともに、これまでの日本とメキシコの二国間関係への貢献に謝意を表明しました。
その後、英利政務官は、若手日系人との懇談も実施し、日系社会の活動は、両国の友好関係の大きな礎であり、一層の日墨関係の深化のためには、若手日系人や女性の参画が重要である旨述べました。
(3)グティエレス通商担当次官との会談


28日、英利政務官は、上記第14回ビジネス環境整備員会の機会を捉え、グティエレス経済省通商担当次官(Dr. Luis Rosendo Gutiérrez Romano, Undersecretary for Foreign Trade, Secretariat of Economy of the United Mexican States)と会談し、二国間関係、特に二国間経済関係等について意見交換を行いました。
英利政務官は、あらゆる機会を捉えて、ハイレベル対話を含む日本とメキシコの交流を促進したい旨述べるとともに、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の重要性について言及し、近年飛躍的に拡大している日本とメキシコの経済関係強化の成果を強調しました。また、英利政務官は、メキシコにおける日本の投資の維持及び一層の拡大に向けた法的安定性及び予見可能性の維持及び向上の重要性について述べました。
これに対し、グティエレス次官は、日本とメキシコの経済関係の一層の深化に向けて、墨経済省と協力する用意がある旨述べました。
また、両者は、ビジネス環境整備委員会の定期的な開催の重要性に加え、日本とメキシコの経済関係の一層の強化に連携していくことを確認しました。
(4)経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定第165条の規定により設置された合同委員会の決定(第12号)の採択に関する署名


28日、英利政務官は、上記第14回ビジネス環境整備員会の機会を捉え、グティエレス経済省通商担当次官と、経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定第165条の規定により設置された合同委員会の決定(第12号)の採択に関する署名(日本語(PDF))を実施しました。
(5)その他
27日、英利政務官は、現地に進出する日系企業関係者との意見交換を実施し、日系企業による日墨経済関係への貢献に謝意を表明するとともに、各社がメキシコにおける事業の推進に向けて克服すべき課題についても意見交換を実施いたしました。