中南米
穂坂外務大臣政務官のアンティグア・バーブーダ、ガイアナ及びエルサルバドル訪問(結果)
5月26日から6月4日まで、穂坂泰外務大臣政務官は、アンティグア・バーブーダ、ガイアナ及びエルサルバドルを訪問しました。概要は以下のとおりです。
1 アンティグア・バーブーダ訪問(5月27日~29日)
(1)第4回小島嶼開発途上国(SIDS)国際会議への出席
穂坂政務官は、アンティグア・バーブーダを訪問し、国連主催の第4回SIDS国際会議に我が国を代表して出席し、発言を行いました。
(2)各国・国際機関の要人等との会談
穂坂政務官は、第4回SIDS国際会議に出席した各国・国際機関の要人等との間で会談等を行いました。
ア ブラウン・アンティグア・バーブーダ首相表敬

5月27日、穂坂政務官は、SIDS国際会議のホスト国であるアンティグア・バーブーダのガストン・ブラウン首相兼財務・コーポレート・ガバナンス・官民連携大臣(The Honourable Gaston BROWNE, Prime Minister and Minister of Finance, Corporate Governance and Public Private Partnership of Antigua and Barbuda)を表敬しました。
ブラウン首相からは、アンティグア・バーブーダの抱える水不足問題やサルガッサム海藻対策への日本の協力に謝意が表明され、両者は引き続き国際場裡で連携することで一致しました。
イ ファティマ国連後発開発途上国・内陸開発途上国・小島嶼開発途上国担当上級代表との会談


5月27日、穂坂政務官は、ラバブ・ファティマ国連後発開発途上国・内陸開発途上国・小島嶼開発途上国担当上級代表(Ms. Rabab FATIMA, High Representative for the Least Developed Countries, Landlocked Developing Countries and Small Island Developing States (UN-OHRLLS))と会談しました。
両者は、小島嶼開発途上国、後発開発途上国及び内陸開発途上国に対し、それぞれの抱える脆弱性の特性を踏まえながら、適切な協力を行っていく必要性について一致し、引き続き国際場裡で協力することを確認しました。
ウ バーネット・カリコム事務局長との会談


5月27日、穂坂政務官は、カーラ・バーネット・カリコム事務局長(Dr. Carla Natalie BARNETT, Secretary General of the Caribbean Community) と会談しました。
両者は、本年3月のバーネット事務局長訪日のフォローアップとして、日・カリブ交流年を踏まえた日・カリコム関係の強化に加えて、上川大臣による「中南米外交イニシアティブ」の下、気候変動、防災、対ハイチ協力における女性・平和・安全保障(WPS)等の分野で引き続き協力をしていくことで一致しました。
エ キショール国連事務総長特別代表(防災担当)兼国連防災機関長との会談


5月28日、穂坂政務官は、カマル・キショール国連事務総長特別代表(防災担当)兼国連防災機関長(Mr. Kamal KISHORE, Special Representative of Disaster Risk Reduction, United Nations Office for Disaster Risk Reduction(UNDRR))と会談しました。
穂坂政務官からはキショール特別代表の就任に対し祝意を表し、キショール代表からは日本が国際社会における防災関連の取組を牽引してきたことに対する謝意が表明されました。両者は、仙台防災枠組や世界津波の日といったイニシアティブを始めとして、国際防災分野において引き続き協力していくことで一致しました。
オ グリーン・アンティグア・バーブーダ外相との会談


5月28日、穂坂政務官は、エバリー・ポール・チェット・グリーン・アンティグア・バーブーダ外務・農業・貿易・バーブーダ島問題大臣(The Honourable Everly Paul Chet GREENE, Minister of Foreign Affairs, Agriculture, Trade and Barbuda Affaires of Antigua and Barbuda)と会談しました。
両者は、小島嶼開発途上国特有の脆弱性克服と持続的発展に向けた協力に加え、海面上昇の問題を含めた気候変動問題全般において、第4回SIDS国際会議の結果も踏まえて引き続き連携していくことで一致しました。また、両者はハイチ情勢への対応についても引き続き国際社会全体で協力していくことを確認しました。
カ ジョンソン=スミス・ジャマイカ外相との会談


5月28日、穂坂政務官は、カミナ・ジョンソン=スミス・ジャマイカ外務・貿易大臣(Senator The Hon. Kamina JOHNSON SMITH, Minister of Foreign Affairs and Foreign Trade, Jamaica)と会談しました。
両者は、本年2月のジョンソン=スミス外相の訪日結果も踏まえ、本年60周年という「還暦」を迎えている二国間関係の強化に加えて、日・カリブ交流年を踏まえた日・カリコム関係の一層の強化について一致するとともに、海洋やWPS、防衛協力、対ハイチ協力といった分野での連携について意見交換を行いました。
キ ゴンザルベス・セントビンセント首相表敬


5月28日、穂坂政務官は、ラルフ・ゴンザルベス・セントビンセント及びグレナディーン諸島首相兼国家安全保障・高等教育・法務大臣 (Dr. the Hon. Ralph GONSALVES, Prime Minister, Minister of National Security, Tertiary Education, and Legal Affairs of Saint Vincent and the Grenadines) を表敬しました。
穂坂政務官から、同首相の長年に渡るカリコム地域におけるリーダーシップを称え、本年4月に日本・セントビンセント間の関係強化及び友好親善への寄与を踏まえ決定された旭日大綬章の勲章を伝達しました。両者は、今後も二国間関係をさらに進展させ、国際場裡でも連携していくことで一致するとともに、東アジア情勢等について意見交換をしました。
ク ウィップス・パラオ大統領表敬


5月29日、穂坂政務官は、スランゲル・S・ウィップス・ジュニア・パラオ大統領(H.E. Mr. Surangel S. WHIPPS, Jr., President of the Republic of Palau)を表敬しました。
両者は、本年外交関係樹立30周年を迎える日・パラオ両国は、太平洋で結ばれた特別なパートナーであることを確認し、引き続き二国間関係を進展させるとともに、環境・気候変動といった地球規模課題への取組においても連携していくことで一致しました。
ケ ドミニカ国外相との会談


5月29日、穂坂政務官は、ビンス・ヘンダーソン・ドミニカ国外務・国際ビジネス・貿易・エネルギー大臣(Hon. Dr. Vince HENDERSON, Minister for Foreign Affairs, International Business, Trade and Energy of the Commonwealth of Dominica)と会談しました。
両者は、ドミニカ国が本年5月から1年間、カリコムの外交部門である外交・共同体関係理事会会合(COFCOR)の議長国を務めること、また本年が日・カリブ交流年であることを踏まえた日本とカリコムとの外交関係の強化に加えて、水産分野や気候変動分野を含む二国間の協力について意見交換しました。
(3)ODA案件の視察


5月28日、穂坂政務官は、我が国がアンティグア・バーブーダに無償資金協力で供与した、日本製の海水淡水化装置を視察しました。
2 ガイアナへの訪問(5月30日)


(1)トッド・ガイアナ外務大臣との会談
5月30日、穂坂政務官はヒュー・ヒルトン・トッド外務大臣(Honourable Hugh Hilton Todd, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation, the Co-operative Republic of Guyana)と会談しました。
穂坂政務官にとって今年二度目となるトッド外務大臣との本会談で、両者は、ガイアナが現在カリコム議長国であり、また両国が安保理理事国であるということも踏まえ、二国間のみならず、日・カリコム関係及び国際場裡全体での連携を一層深めていくことで一致しました。また、両者は経済協力、気候変動分野、地域情勢等について意見交換を行いました。
(2)パサード・ガイアナ外務長官との会談


5月30日、穂坂政務官はロバート・パサード外務長官(H.E. Mr. Robert Montgomery PERSAUD, Foreign Secretary of the Co-operative Republic of Guyana))と会談しました。
昨年11月に来日したパサード外務長官と穂坂政務官は、安保理改革、軍縮不拡散、WPS(女性・平和・安全保障)、気候変動など幅広い分野における協力について意見交換し、安保理理事国でもある同国とさらなる連携を進めることを確認しました。また、パサード長官からは、経済成長めざましい同国において、幅広い分野で日本企業が進出することに対する期待も述べられました。
(3)カリコム事務局訪問


5月30日、穂坂政務官は、ガイアナに本部を置くカリコム事務局を訪問し、アレクシス事務局次長やソロモン事務局長補等カリコム事務局幹部と、日・カリブ交流年を踏まえた日・カリコム関係強化について意見交換を行うとともに、日本のカリコム協力にかかる視察を行いました。
(4)日本関係者との懇談

5月30日、ガイアナの名誉総領事及び現地に進出している日本企業の現地法人責任者と懇談し、現地の経済政治状況等を聴取するとともに、日本の開発協力、文化交流のあり方、経済発展めざましいガイアナの将来性や他国企業の進出状況等についての意見交換を行いました。
3 エルサルバドルへの訪問(5月31日~6月2日)


(1)大統領就任式への出席
6月1日、首都サンサルバドルの国立宮殿において、ナジブ・アルマンド・ブケレ・オルテス大統領(H.E. Mr. Nayib Armando BUKELE Ortez, President of the Republic of El Salvador)の就任式典が行われ、穂坂政務官は我が国特派大使として出席しました。
(2)ウジョア副大統領表敬


また、穂坂特派大使は、2日、フェリックス・アウグスト・アントニオ・ウジョア・ガライ副大統領(H.E. Dr.Félix Augusto Antonio ULLOA GARAY, Vice President of the Republic of El Salvador)を表敬しました。
穂坂特派大使からは、ブケレ大統領及びウジョア副大統領の再任への祝辞を述べつつ、ブケレ政権下での治安改善等前向きな変化に注目しており、ブケレ政権の二期目における二国間及び国際場裡における協力継続を確認しました。
ウジョア副大統領からは、穂坂特派大使のエルサルバドル訪問を歓迎するとともに、日本はエルサルバドルの経済発展にとり戦略的同盟国である、気候変動等の地球規模課題において日本とよく協力していきたい旨述べました。
(3)その他


5月31日及び6月1日、穂坂政務官は、エルサルバドル各地で様々な分野で活躍するJICA海外協力隊員との懇談、JICA長期専門家等との意見交換を行いました。